顧客獲得コストを抑えようとする治療院は儲からない

2013年10月5日

「業界をひっくり返したいんですよね」

僕らが宿泊した、東京・渋谷のセルリアンタワーから歩いて5分ほどにあるオフィスを尋ねました。

出迎えてくれたのは、一人の青年。

「この鍼灸の業界をITのチカラで盛り上げたい」

と熱く語っていただき、純粋に僕らよりも、もっと大きな目線でビジネスをしているなぁと感心いたしました。

こんにちは、山本です。

えっと、東京に自賠責セミナーを開催しに行って来たわけですが、その前日に、鍼灸院のポータルサイトを運営している方とお話をする機会があったんですね。

そのポータルサイトとは、鍼灸院さがし.netさんで、運営者の福島さんとお話をして来ました。

このサイトは、かなりの数の鍼灸院が登録していて、メチャクチャしっかりとしたポータルサイトです。

http://shinkyu.potaco.net/

「サイトの開発に、めっちゃめちゃ苦労したんですよ~」

とおっしゃってましたが、たしかに完成度が高いサイトです。

エキテンなどを始め、巷には、たくさんのポータルサイトとか口コミサイトが存在していますが、単純に疑問を感じると思います。

「このポータルサイトって登録したほうが良いのかな?」

この疑問に関して、僕なりの視点で回答したいと思います。

ポータルサイトに登録することって意味あんの?

個人的な感想ですが、実際に登録さえしておけば、ネット集客の1つの入口になるので、ポータルサイトの登録はしておいたほうが良いです。

登録は、無料ですしね。

露出が高いポータルサイトだと、登録後に店舗情報をキチッと編集をしておいたり、口コミを集めておけば、来店率はグッと上がります。

特に、鍼灸院はリサーチしてみるとわかりますが、

「地域名+鍼灸院」

とネット検索している人は、実は少ない。

では、どんなキーワードで検索されているのか。実は、

「鍼灸院」とか「鍼灸」

などの単体ワードで多く検索されています。これは、キーワードツールなどで調べればわかりますね。

つまり、「鍼灸ってなんだろう」、「何ができるんだろう」という人が多いってことなんですね。

なので、「鍼灸院」「鍼灸」で上位表示させなければならないんですが、いち鍼灸院がこんな検索キーワードで上位表示させるのは結構しんどい。

でも、「鍼灸院」「鍼灸」で検索する人も拾いたいとなると、こういったポータルサイトに登録しておいて、そのポータルサイト内で地域を選んでもらって、自分の治療院を探してもらうという流れ。

さらに、鍼灸院さがし.netさんは、47都道府県の市区町村、駅名などの地域のキーワードをはじめ、美容鍼、うつ、逆子、不妊などのキーワードで上位表示をさせているそうです。なので、自分の治療院でお金を出してSEO対策や、PPC広告などをやらなくても、代わりに集めてくれているわけです。

そういった意味で、登録するだけで、そう言った地力で集めるのが大変な客層を、取り込める可能性はあるわけですね。

さらに、有料の掲載申し込みをすると、福利厚生として「針治療」をうけませんか、というアプローチを大手企業にオファーをしてくれるそうです。要は、BtoBでの集客を代行してくれる。

大企業向けの福利厚生なので、ターゲットは大都市圏が多いようですが、針治療を知ってもらうということでは、特化型ポータルサイトを利用するのもよいでしょうね。

ま、ポータルサイトも広告媒体の1つと考えているわけなので、僕らも登録しまくっています。

こういった広告媒体を使う際に、多くの経営者は、こういう風に考えます。

「どの広告媒体が費用対効果が高いか?」「そもそも、その広告媒体は、割に合うのか?」

当然といえば、当然ですね。

新聞折込チラシに10万円ぶち込んで、来店が2人なら、多くの経営者はブチ切れます。

「ヽ(`Д´#)ノ ムキー!!顧客獲得コストが1人5万円もかかりやがった!もうこんなチラシは打たない!」

と言う感じでしょうか。

「どの広告媒体が費用対効果が高いか?」を最優先に考えて、もっとも費用対効果が高い場所に、広告費を集中投下しようとしています。

しかし、多くの上手くいっているお店や企業の広告を眺めていると、明らかに費用対効果が悪そうな場所に、複数打ちまくっていることに気が付きます。

実は・・・この「いっけん無駄に見えること」が勝負の分かれ目なんです。

非常識な成功者は、顧客獲得コストを抑えようとしない

儲からない治療院は、「どの広告媒体が費用対効果が高いか?」を見て、いかに安いコストで患者を獲得するかにフォーカスしているかに対して、

儲かっている治療院は「どの広告媒体が費用対効果が高いか」を見ながら、患者獲得コストがどんなに高くなってもやっていけるビジネスを作ることに、フォーカスしています。

この違いがわかりますか?

メチャクチャ大事な考え方なので、もう一度言いますよ。

例えば、「新聞折込チラシに10万円ぶち込んで、来店が2人」という状況になったときに、その後、どういう行動をとるかで、あなたの治療院の将来が大きく変わるってことです。

儲からない治療院の思考パターンは、

「この新聞折込チラシは最悪やな!ブログとかエキテンのほうがタダで集客できるわ!高いオフライン広告は辞めた!!一生やらんわい!!」

とか

「エキテンならほとんど無料で毎月20人も来るのに、なんでたった2名の患者を集めるために新聞折込チラシに10万も使わないとイケないんだ。バカバカしい!」

と感情的に考えます。

一方、儲かる治療院の思考パターンは、こうです。

「広告宣伝費は絶対に必要だからコストは減らさない。むしろ毎月15万円は必ず使うんだ。この広告コストでもトータルで絶対に利益が出るように、販売価格を上げたり、即座にアップセルできるようにしたり、継続課金商品を買ってもらえるようにすることにチカラを入れよう。そして、どの媒体を見てもうちの治療院が患者の目にはいるように、あらゆるメディアを制圧しよう」

考え方の違いがわかりますか?

つまり、成功している治療院は、費用対効果の高い広告媒体ばかりに依存してなくて、むしろ積極的に色んな広告を使います。

多くの治療院を見て思うのですが、一つの場所で成果が出たら、猿のようにそればかりやっちゃう人が多いんですが、それはホントにヤバイです。特にエキテン依存とか、アメブロ依存とか顕著ですね。

「エキテンとかアメブロならほとんど無料で毎月20人も来るのに、なんでたった2名の患者を集めるために新聞折込チラシに10万も使わないとイケないんだ。バカバカしい!」

という考え方は、“費用対効果をおさえて新規患者を集めるゲーム”があれば妥当ですが、僕達がプレイしているのは全く違うゲームです。

僕らが求めるのは、その地域の市場で圧倒的になることであり、新しく競合が参入してくることを諦めさせることです。そして市場を独占して稼ぐこと。

そうするためには、僕らはその市場に対して、あらゆる時間、あらゆる場所に、広告として存在していなければなりません。

この考え方ができるかどうかで、あなたのお店の成長度合いが変わってきますよ。

そーゆー意味でも、あらゆるポータルサイトに登録することは理にかなった行動なのです。

鍼灸がある治療院の方は、必ず登録しておいて下さい。

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山本