儲かる治療院は「治療」を売っていません

2013年4月9日

YMC株式会社の山本です。

儲かる治療院は「治療」を売っていません。

「そんな馬鹿な!?」

と思われるでしょうが、本当のことです。

もちろん、施術はするわけですが、それ以外のモノに付加価値を持たせることで差別化しているのです。

あの世界的な有名なバイクメーカーである、ハーレーダビッドソン。

このバイク会社の社員に、

「自分はバイクを売っている」

と思っているバカは一人もいません。

もし「バイクメーカー」でないと言うなら、それは何でしょうか?

ハーレーの大物ボスはこんな説明をします。

「われわれが売っているのは、43歳の会計士が黒いレザーのライダースーツに身を包み、小さな町々を走り抜け、周りの人たちに恐怖を与える、そんなパワーだ」

彼らハーレーが売っているのは「反逆のライフスタイル」なんです。

ハーレーダビッドソン社は、1980年代後半、危機的な経営状態にありました。

最高経営責任者(CEO)のリッチ・ティアリンク氏らは、この危機を脱するため、様々な全社的改革を進めていったわけです。

その中の、一つの考え方がこれでした。

●わが社が『バイクメーカー』ではなく『ライフスタイル企業』だ

もし、あなたがジュエリーショップを営んでいて、そこで、

宝石を売っていると思ったら、それは大間違いです。

ジュエリー屋は、ジュエリー屋ではない

宝石を買いたい人は何を求めていると思いますか?

おそらく、宝石を手に入れることによる満足感や、そのジュエリーを身に付けて得られる「ライフスタイル」ではないでしょうか?

だとすると、宝石だけを提供していたら、お客さんは完全に満足できるとは言い切れないですよね。

豪華なジュエリーを買いに来るということは、もしかしたら「結婚」するのかもしれない。

だったら、結婚式のプランを提案したり、新婚旅行のプランも提案できるはずなんです。

お客さんは、ゴージャスなウェディングドレスで式をあげ、誰もが羨むような南の島に旅行もしたいはずなんです。

一生の思い出を買いたいわけで。

良く、治療院で

「うちは絶対に健康食品や健康器具などススメません!」

などと張り紙をして「ススメないのを売り」にしてるところありますけど、これは治療院側の独りよがりです。

●治療を売っていると勘違いしている

お客さんは健康になるという「ライフスタイル」を買っているのに、それを邪魔しているようなものです。

カラオケをしに来るお客さんは、カラオケをしに来ているのではないわけです。

カラオケをしに来ることで得られる「家族との親睦」や「仲間とのコミュニケーション」そして、「ストレス解消」を買っているわけです。

自分が「○○屋」だと思った時点で、すべての成長はストップします。

ジャパネットたかたの高田社長は言います。

お客様は機能や使い方ではなく「その商品を買ったら、自分の生活がどのように豊かになるのか」に興味があると思うのです。

「モノはモノじゃないんです」

これまで、ICレコーダーを買うのはビジネスマンが中心でしたが、高田社長は違いました。

テレビショッピングで、共働きのお母さんに向けて

「お子さんに声で伝言を残してあげると喜ばれますよ」

あるいは、お年寄りに向けて

「病院に行ってお医者さんや薬剤師さんから話を聞く時に、録音しておけば忘れずにすみますよ」

と、新たな使い方を提案したんです。

これで、ICレコーダーが大ヒット。

高田社長は、自分のことを単なる通販屋だと思ってませんでした。

彼はICレコーダーを売らなかったんです。

ICレコーダーを使うことで得られる、

●親子との絆
●薬を正しく飲める安心感

を売ったんです。

あなたは自分のことを「○○屋」だと思ってませんか?

あなたは一体、何を売っていますか?

山本