治療院経営者の大部分がおちいる致命的な勘違い
おはようございます。
YMC株式会社の山本です。
- 治療院経営者の大部分がおちいる致命的な勘違い
についてお話します。
その勘違いとは・・・
「治療院事業を成り立たせるために、まず必要なのは治療技術である」
って勘違いです。
これ、実は違うんですよね。
治療院ビジネスで、もっとも重要な活動は、治療技術を磨く活動ではなくて、
- 販売活動
なんですね。
経営者にとっての最優先課題は販売活動
アメリカ人の『飲みたいビールNO.1』の栄誉に輝くビール『サミュエル・アダムズ 』って知ってますかね?
このビールを作っているボストン・ビア・カンパニーを創業したジム・コックもいかに販売活動が重要なのか、を話しています。
ジムがまだ創業したてのころ、おじさんから一本の電話がかかってきました。
電話主のおじさんが、そのビール会社のスポンサーの一人でした。
「今日は何してたんだ?」
と、おじさんはジムに聞きました。
ジムは、コンピューターシステムを購入するために1日を費やしていたと答えました。
「なんでコンピューターがいるんだ?」
販売や支払いなどを管理するためにコンピューターが必要になるから、とジムは説明しました。
「なるほど。で、ビールは売れたのか?」
ジムは、まだだと素直に認めました。
「それなら、コンピューターを買っている場合じゃないだろ?いいか、商品が売れなくて破綻する会社はたくさん見てきたが、コンピューターがなくてつぶれる会社はない。まずは重要なことから、とりかかったらどうだ?」
その、おじさんの話を聞いて、ジムは目が覚めました。
開業に向けたプロセスを間違っていたんです。
事業を成り立たせるために必要なものは、コンピューターでもオフィスでも机でもない。
- お客さん
だと気がついたんです。
次の日、さっそくジムはビールの販売活動に出かけました。
オフィスの近くにあるバーに行き先を決めると、ピンストライプのダークスーツに着替えました。
ブリーフケースに冷たい『サミュエルアダムス・ビール』を6本ぶち込んで、ドキドキと緊張しながら店に向かったのです。
店に入ると、イカツイ兄ちゃんがバーカウンターにいました。
「すいません、ちょっとお話があるのですが・・・」
しかし、その兄ちゃんは単なるアルバイトで、全く話にならず。
すると、そこに店長が現れました。
「どうしたんや?」
ジムは、店長に来店の目的を再度説明し、ビールを一杯つがせてもらえないかと頼みました。
店長はグラスに入ったビールを見回すと・・・
色を確かめ、匂いを嗅ぎ、口をつけました。
そして飲み終わるやいなや・・・
「うまいやないか。25ケース注文するわ」
ジムは信じられないという気持ちになりました。
たった10分で、極度の緊張が最高のうれしさに変わったのです。
おじさんの助言で、間違ったプロセスによって事業をダメにする前に、ビールを販売する方法を見つけ出したんです。
まずは地元のバーというバーを一軒一軒、全部まわって、バーテンダーに試飲してもらう。
そして、本物のビールを実感してもらおうという「草の根PR活動」を展開しました。
狙いは当たりました。
大麦、ホップ、イーストと水だけで作ったコクのある本格派のサミュエルアダムス・ビールは、バーテンダーの口コミでたちまち全米中に広まります。
リリース半年後には、世界最大のビールフェスティバルで、ベストビールに選ばれるほどの人気に。
これは、貴重な時間をコンピューターの購入に費やすよりも、事業の必須条件である「商品を売る」ことを優先すべきだという「おじさんの言葉」のおかげなんです。
今では、ボストン・ビール社の売上は2億ドルを超え、地ビール市場のリーダーになっています。
自分のパワーの7割を販売活動に費やさないとダメ
多くの治療院経営者もジムと同じ過ちをしがちです。
- 店舗の内装にこだわったり
- ロゴにこだわったり
- 施術の内容にこだわったり
これらは「ある程度、軌道に乗ったあと」に考えることです。
大事なのは「売る」こと。
お金が手元に残らないと、継続が不可能ですから。
もちろん、施術を「完璧」にすることは非常に重要です。
施術をないがしろにして良いわけではなくて、優先事項にすべきではないってことです。
なぜなら、患者さんからのリアクションがないと、何をもって「完璧」とするのか知りようがないですから。
なので、まずは施術を提供してみて、反応を見ながら改善するしかないわけです。
施術を市場に出す前に、施術技術を完璧に仕上げるために費やした費用と時間は、だいたい無駄になります。
そういった観点で言うと、
- 自分のパワーの7割を販売活動に費やさないとダメ
ってことになるわけですね。
あなたは、どれだけのパワーを
「販売活動」
に費やせていますか?
山本