一度決めたことは、信念を持って、変えずに追求すべきか?
おはようございます。
YMC株式会社の山本です。
『一度決めたことは、信念を持って、変えずに追求すべきか?』
について、僕なりの回答をしたいと思います。
一度決めたことは、信念を持って、変えずに追求すべきか?
僕らは幼いころより、
「決めたことは、簡単にあきらめるな!」
「一度決めたことは最後までやり遂げなさい!」
と言われて育ちます。
なので、「一度決めたことはテコでも変えない」という美学を持っている方がいます。
例えば、このメルマガを読んでいる方の多くは、
- 私は、治療家(柔道整復師・鍼灸師)であり、その手技で多くの人を治したい
という固いセルフイメージを持っていると思います。
もちろん、それ自体は悪いことではないですし、素晴らしいセルフイメージです。
その道を極めるためには、ずっとその道を歩み続ける必要がある。
完全に同意します。
しかし、治療院の経営者の立場であれば、
「私は、治療家(柔道整復師・鍼灸師)であり、その手技で多くの人を治したい」
というセルフイメージは、足かせになることがあります。
なぜならば、その小さなセルフイメージにコリ固まってしまうと、自分がエースプレイヤーにならざるを得なくなってしまい、本来、「会社を繁栄させる上で必要な仕事」を、後回しにしたり、やらなかったりしちゃうからです。
お店を繁栄させるためには「経営者しかできない仕事」をやるしかない
経営者が、プレイヤーに集中してしまうと、野球チームに例えれば、監督不在の球団になります。
経営者が「エースピッチャー」になってしまい、誰も監督やコーチの仕事をやらない。
チーム全員が、ダルビッシュだったとして、そのチームって試合に勝てますか?(笑)
全員スゴイ球は投げられるかもしれないが、点が取れないYO。
おそらく、野球チームには、監督も、コーチも、キャッチャーも、バッターも、野手も必要です。
ゼネラルマネージャーも、スカウトも必要でしょう。
でも、経営者が
「私は、治療家(柔道整復師・鍼灸師)であり、その手技で多くの人を治したいから」
と、目の前のバッター(患者さん)を打ち取ることだけに集中してしまうと
具体的に言えば、
- 集客
- セールス
- マネジメント
- 人材獲得
など、ビジネスを大きくする上で絶対にやらなければならない施策を、捨ててしまうことになりかねません。
結果として、お店は繁盛しなくなるので、患者さんの足も遠のきます。
すると、自分の
「私は、治療家(柔道整復師・鍼灸師)であり、その手技で多くの人を治したい」
というセルフイメージも満たされることがなく、
- 負の循環
が起こり始めます。
「山本さん!どうしたら良いですか?私は多くの患者さんを救いながら、自分も儲かりたいし自由な時間も欲しいんです!」
という声が聞こえてきそうです。
どうすればよいでしょうか?
「治療家」の上位概念の「セルフイメージ」を創作すれば全ては解決する
解決策は、簡単です。
「私は、治療家(柔道整復師・鍼灸師)であり、その手技で多くの人を治したい」
というモノよりも、上位概念のセルフイメージを持てば良いのです。
「なぜ、私は、治療家(柔道整復師・鍼灸師)になって、その手技で多くの人を治したいのか?」
という問いに答えていくと、さらに上のセルフイメージがが作られます。
意味わかりますかね?
多くの上手くいっていない治療院経営者は、その上位概念のセルフイメージがなく
- 相反する小さなセルフイメージ
をたくさん持っています。
矛盾している、いわば反対のことを、やろうとしている場合もあります。
例えば、下記の図をみて下さい。
- 売上アップさせる
- スゴイ施術を提供する
- 自由な時間を得る
という3つの小さなセルフイメージがあります。
これを、それぞれ実現しようとすると、矛盾が出始めます。
たとえば、あなたが、いわゆる「ひとり治療院」を経営してたとします。
そうすると、「自由な時間を得る」ことと、「売上アップさせる」ことは相反する概念になります。
「超高単価にすれば、売上アップさせながら時間を手に入れることができる」と言う方もいるかもしれませんが、それは幻想です。
本当に「売上アップ」させたいなら、「超高単価で、寝る暇なくブン回しで働く」ことが正しい行為になるわけですから。
つまり、この2つは、矛盾している概念なんです。
では、どうしたら良いか?
図のように「治療家(柔道整復師・鍼灸師)」よりも上位概念の、セルフイメージを持てば良いのです。
そうすると、
- 売上アップさせる
- スゴイ施術を提供する
- 自由な時間を得る
これらを矛盾させることなく、実現できます。
自分を「ヘルスケア事業の経営者」と定義すれば、
- 別に柔整の保険を使って売上アップさせる必要ないよね
という答えに簡単にたどり着けます。
サプリメントを売ってもよいでしょうし、病院を経営しても良い。
全く違ったヘルスケア事業を営めば良いですし、自分が施術を提供する必要もない。
しかも、「1つのゴール」に向かって突き進めば良いワケですよ。
ただ、こういう上位概念のセルフイメージを持つ必要があるわけですが、
言い換えれば、セルフイメージを変化させる必要が出てくるんです。
しかし、ここで問題になるのが、
- 一度決めたことは、信念を持って、変えずに追求すべきか?
という問いに対する答えです。
「私は、治療家(柔道整復師・鍼灸師)であり、その手技で多くの人を治したい」
とコミットメントしたのに、簡単に変えて良いのか?ってことです。
それに対しては、僕は下記の様に考えています。
- 最終目的地は変えるべきではないが、そこに至るまでの過程はドンドン変えるべき
最終目的地のセルフイメージは一貫させるが、下層概念のセルフイメージは柔軟に変えればよい
どういうことか?
たとえば、
- 最終目標:大阪から東京に行く
であるならば、その最終目標が達成できるのであれば、いくらでも過程は変えて良いです。
図で書いたので、見てください。
これと同じです。
最終的に東京に行けさえすれば、手段はなんでも良いということになります。
当初は「車を運転して行く」ということでしたが、
「移動中は体力を回復させたい」という目標と、「今日中に到着したい」という目標が並列して存在する。
そうなると、「車を運転して行く」よりも、「新幹線で行く」の方が合理的になります。
つまり、「最終目標」が設定されていて、それを目指すことが重要。
※企業理念などがこれにあたりますね
これがないと右往左往してしまい、並列した下位のセルフイメージに振り回されて、終わりになります。
- 私は、治療家(柔道整復師・鍼灸師)です
- 私の自らの手で、できるだけ多くの患者さんを治したい
という最終目標を設定してしまい、しかも、並列の複数目標になってしまうと、それぞれが相反するので、実現しません。
なので、並列の目標を内包する上位概念のセルフイメージをつくり、その下位概念のセルフイメージは、臨機応変に変化させてしまう。
まとめると、
『一度決めたことは、信念を持って、変えずに追求すべきか?』
ってことに対する答えは
- 最終目標以外は柔軟に変えればよい
だってことです。
あくまで、僕の現時点での考えですが。
山本