どの部分にチカラを入れていったらライバル整骨院に勝てるか?
こんにちは、YMC株式会社のヨリミツです。
いきなりなんですが「KFS」って知ってますか?
- key factor of success(成功の鍵)
の略称なんですけど、簡単にいうと、
どの部分にチカラを入れていったら成功に近づくか、という指標です。
また他の書籍では「ハリネズミの概念」なんて表現をされたりもしています。
古代ギリシャの寓話で、キツネとハリネズミが争い、ハリネズミが勝利を収める話から来ているそうです。
『ハリネズミの概念』で、一点突破せよ
器用なキツネは、毎回あの手この手を使ってハリネズミを襲おうとして、たくさんの戦術を駆使します。
しかし、不器用でノロマなハリネズミは、
- ただ体を丸めて身を守る
というたった一つのことだけを徹底的にして身を守るわけです。
そして、キツネはそれに手も足も出なくて降参するという話ですね。
キツネとは、たくさんのことを知り、あれこれしてしまう「何でも屋」で、一方のハリネズミは「特定の1つのことに長けたスペシャリスト」と言い換えることができますね。
ようは「一点突破」というイメージでしょうか。
こんな感じで、物事を成功させるには、複数のことを並行していくより、一点突破のほうが良い結果をもたらす可能性が高いんですね。
しかも、これは治療院などの小規模事業だけに当てはまることではなく、なんと大規模事業にも当てはまっているのです。
この分析は書籍『ビジョナリー・カンパニー』の中で事例として出てきます。
秀逸になった企業と、良い企業の差は何かという分析のもとで、株価が市場の平均より高い企業は、特に一つの方向性をもって進んでおり、自分の事業とかけ離れた多角化はしていなかったそうです。
これは私も驚きました。
- 大企業といえば多角化
という概念が頭のなかにあったため、まさか一点突破が秀逸な企業になるための方向性だったとは、という感じです。
一方で小規模な治療院ではどうでしょう?
この書籍ビジョナリーカンパニーで比較されている企業は全てが上場企業で、しかもその中でも、特に代表的な有名企業を取り上げて比較しています。
もともとのベースが小規模な治療院とは比べ物にならないくらいの規模と、収益性です。
しかし、「一点突破」ということだけは間違いなく同じ方向性だと思います。
ほとんどの治療院が1人治療院ですし、何店舗も運営しているのは、一部の事業者に限られます。
なのでマンパワー、予算も大きく割くことはできません。
小規模な段階で様々な事に手を出してしまってはパワーが分散されて、良い成果を出すことは、かなり困難な状況になることが容易に予想できます。
なので小規模な運営母体の治療院では「一点突破」の経営方針がおすすめです。
上場している有名大企業ですら、一点突破を狙っていることを考えるとこれはマストな考え方だと感じます。
そしてさらに重要なのは
- どこを一点突破すると業績が著しく伸びるか?
という部分です。
一点突破でOKなら「治療技術」さえ磨けばええんじゃないの?←間違い
悪い例を出すと・・・
技術セミナーは良く参加していて、技術は優れているが、さらに技術に磨きをかけてしまう。
これは完全に方向性を間違っています。
なぜかというと、「施術技術」という狭い範囲だけでは、利益を生み出せないからです。
たとえば、「産後骨盤矯正」で一点突破しようと考えたとき、産後骨盤矯正の技術を磨いたとしてもダメです。
- 産後骨盤矯正の技術の獲得
- 産後で悩むママの集客法の確立
- 産後のママに特化した院内設備
- 産後のママに特化した人員配備
- 産後のママがリピートしたくなるような施策
- 産後のママがお金を落としたくなるようなサービス設計
- 産後のママが喜ぶ接客
…etc
つまり、商品開発、マーケティング、販売、人材資源管理、接遇、フォローアップなどが揃って、やっとサービスとして成り立ち、利益が出るわけですね。
こういった、利益を出すための1つのユニットのことを「バリューチェーン」といいます。
つまり、この「バリューチェーン単位」で一点突破しないとダメってことですね。
何度も言いますが、小規模事業では特に「一点突破」が重要です。
大企業でも一点突破しているくらいですからね。
それでは今日はこのへんで。
ヨリミツ