治療院経営者の大部分がおちいる致命的な勘​違い

2017年4月18日

おはようございます。

YMC株式会社の山本です。

  • 治療院経営者の大部分がおちいる致命的な勘違い

についてお話します。

その勘違いとは・・・

「治療院事業を成り立たせるために、まず必要なのは治療技術である」

って勘違いです。

これ、実は違うんですよね。

治療院ビジネスで、もっとも重要な活動は、治療技術を磨く活動ではなくて、

  • 販売活動

なんですね。

経営者にとっての最優先課題は販売活動

アメリカ人の『飲みたいビールNO.1』の栄誉に輝くビール『サミュエル・アダムズ 』って知ってますかね?

このビールを作っているボストン・ビア・カンパニーを創業したジム・コックもいかに販売活動が重要なのか、を話しています。

ジムがまだ創業したてのころ、おじさんから一本の電話がかかってきました。

電話主のおじさんが、そのビール会社のスポンサーの一人でした。

「今日は何してたんだ?」

と、おじさんはジムに聞きました。

ジムは、コンピューターシステムを購入するために1日を費やしていたと答えました。

「なんでコンピューターがいるんだ?」

販売や支払いなどを管理するためにコンピューターが必要になるから、とジムは説明しました。

「なるほど。で、ビールは売れたのか?」

ジムは、まだだと素直に認めました。

「それなら、コンピューターを買っている場合じゃないだろ?いいか、商品が売れなくて破綻する会社はたくさん見てきたが、コンピューターがなくてつぶれる会社はない。まずは重要なことから、とりかかったらどうだ?」

その、おじさんの話を聞いて、ジムは目が覚めました。

開業に向けたプロセスを間違っていたんです。

事業を成り立たせるために必要なものは、コンピューターでもオフィスでも机でもない。

  • お客さん

だと気がついたんです。

次の日、さっそくジムはビールの販売活動に出かけました。

オフィスの近くにあるバーに行き先を決めると、ピンストライプのダークスーツに着替えました。

ブリーフケースに冷たい『サミュエルアダムス・ビール』を6本ぶち込んで、ドキドキと緊張しながら店に向かったのです。

店に入ると、イカツイ兄ちゃんがバーカウンターにいました。

「すいません、ちょっとお話があるのですが・・・」

しかし、その兄ちゃんは単なるアルバイトで、全く話にならず。

すると、そこに店長が現れました。

「どうしたんや?」

ジムは、店長に来店の目的を再度説明し、ビールを一杯つがせてもらえないかと頼みました。

店長はグラスに入ったビールを見回すと・・・

色を確かめ、匂いを嗅ぎ、口をつけました。

そして飲み終わるやいなや・・・

「うまいやないか。25ケース注文するわ」

ジムは信じられないという気持ちになりました。

たった10分で、極度の緊張が最高のうれしさに変わったのです。

おじさんの助言で、間違ったプロセスによって事業をダメにする前に、ビールを販売する方法を見つけ出したんです。

まずは地元のバーというバーを一軒一軒、全部まわって、バーテンダーに試飲してもらう。

そして、本物のビールを実感してもらおうという「草の根PR活動」を展開しました。

狙いは当たりました。

大麦、ホップ、イーストと水だけで作ったコクのある本格派のサミュエルアダムス・ビールは、バーテンダーの口コミでたちまち全米中に広まります。

リリース半年後には、世界最大のビールフェスティバルで、ベストビールに選ばれるほどの人気に。

これは、貴重な時間をコンピューターの購入に費やすよりも、事業の必須条件である「商品を売る」ことを優先すべきだという「おじさんの言葉」のおかげなんです。

今では、ボストン・ビール社の売上は2億ドルを超え、地ビール市場のリーダーになっています。

自分のパワーの7割を販売活動に費やさないとダメ

多くの治療院経営者もジムと同じ過ちをしがちです。

  • 店舗の内装にこだわったり
  • ロゴにこだわったり
  • 施術の内容にこだわったり

これらは「ある程度、軌道に乗ったあと」に考えることです。

大事なのは「売る」こと。

お金が手元に残らないと、継続が不可能ですから。

もちろん、施術を「完璧」にすることは非常に重要です。

施術をないがしろにして良いわけではなくて、優先事項にすべきではないってことです。

なぜなら、患者さんからのリアクションがないと、何をもって「完璧」とするのか知りようがないですから。

なので、まずは施術を提供してみて、反応を見ながら改善するしかないわけです。

施術を市場に出す前に、施術技術を完璧に仕上げるために費やした費用と時間は、だいたい無駄になります。

そういった観点で言うと、

  • 自分のパワーの7割を販売活動に費やさないとダメ

ってことになるわけですね。

あなたは、どれだけのパワーを

「販売活動」

に費やせていますか?

山本