お前はもう死んでいる in セブ

2016年8月29日

こんにちは。

YMC株式会社のヨリミツです。

いま、フィリピンのセブ島に来て仕事をしています。

普段とは違う非日常な空間で仕事ができるのは良いですね。

たくさんの刺激が入りますし、日本とは違う、海外のパワーを感じることができます。

ずっと同じ空間にいると、自分の殻に閉じこもってしまい、新しい発想やアイディアが湧いてきません。

なので、意識的に「非日常」な選択肢を取らなければなりませんね。

さて、今回のメルマガでは、

  • 「理想」と「現実」のバランスを取れない治療家は廃業する

というテーマで書いていこうと思います。

あなたが憧れている「キラキラしたように見える人」は、作られた演出かもしれない

つい、1年前に治療院を開業した方がいらっしゃいました。

その方は、非常に自我が強く、職人肌で、自分が間違っていても非を認めたがらない性格でした。

その方は他の人が認めている良い情報があっても、全く自分に取り入れることもしませんでした。

  • ゴーイング・マイ・ウェイ

みな自分が「やりたいようにやれるようになる」ことに憧れを持ちます。

職人気質な方は、特にそういう傾向が強いです。

しかし、

現実問題として職人気質な方は商売がうまく行きません。

「最近、流行りのユーチューバーとか、自分の好きな動画を投稿するだけの仕事をやって生きているじゃないですか!」

とか

「完全自費で、自分の好きな治療を短時間だけやってめっちゃ稼いでいる職人的な治療家もいますよ!」

などと、思う方もいますよね。

そんな感じで、たまに、完全に自分の好きなことをして生きているように見える人がいますが、

それは、実は経営戦略的なプロモーションで作り上げられていたり、実態とは違うことが多いです。

特に、

治療家が転身して治療院コンサルタントを名乗っている場合なんか、その典型例です。

「私は、完全自費で、自分の好きな治療だけやって稼いでいて最高に満足した職人的な人生を送ってます。そして、その方法をあなたに教えます!」

という感じですが、本当に自分の好きな治療だけやって満足なら、手間がかかるコンサルなんてやる必要ないですからね。

治療院経営に集中したら良いので。

  • 自分の治療院に満足してない
  • 治療院経営が好きではない
  • 実は治療院は儲かっていない

の、どれかでしょう。

いずれにせよ、経営的なプロモーションで作られている(演出されている)わけです。

だから、

たとえば、

「私は1日4時間の施術で月500万円稼いでいます」

と謳ってても、ウラ側ではめっちゃ泥臭くプロモーション活動を頑張っているんです(笑)

施術の時間は本当に4時間かもしれませんが、それ以外のプロモーション活動で毎日15時間くらい働いてたりする。

でも、そんなウラ側は見せないですからね。

あとは、

  • テレビで取材されました
  • 雑誌に特集されました

なども「作られた現実」の好例ではないでしょうか?

私も雑誌に載るくらいなら一瞬でできます。

お金を払えば良いだけですから。

多少お金を支払うつもりのある人なら、誰でも雑誌に特集されましたというステータスは手に入ります。

実力が無くても、あっても関係なしにできます。

そんな姿を間に受けて

「あの人のように、私も自由に生きてみたい!」

なんて思ったら最後です。

ほとんどの人が、それをマネできません。

それが現実なんですね。

「作られたキラキラ」を目指すのではなくて、泥臭くても良いから生き残ること

実際の経営の場面でも一番に重要なことは、

  • 生き残ること

です。

最高のキラキラした理想の人生を目指すのは、その後です。

経営においては、スポーツなどのシビアな世界とは違い1番にならなくても十分裕福な生活ができます。

100%でなくても、自己実現はできます。

  • どこまで灰色を妥協できるか?

が重要です。

自分が理想としないことでも、生き残るためには、理想を捻じ曲げなければならないこともあるんです。

経営においてキャッシュがなくなることは“死”を意味します。

何度も言いますが、これが厳しい現実です。

自分が良いと思った施術、サービスを提供しても、キャッシュがなくなったら、

『お前はもう死んでいる(by北斗の拳)』

ですよ。

基本的にはキャッシュがなくなっているということは、何らかの影響で顧客の支持を集めることができなかったという裏返しです。

お金って、ようは社会の人気投票ですからね。

いくらあなたが良いサービスだと思ってたとしても、人気投票で支持が集まらなかったら、「良くないサービス」ということになるのです。

選挙と同じですよ。

そして、死んだものに対しては、みな

「やっぱあそこのサービスは悪かったんじゃない?」

という評価になります。

実際の中身はわからないですが、第三者からの目線での意見では、そのようにしか捉えようがありません。

間違っても、

「あそこの治療院すごく施術も、サービスも良かったのに廃業したのよ~ホント残念だわ~・・・」

とは言ってくれません。

そして誰しも、無情にも6ヶ月もすれば、その空き店舗が以前に何のお店だったかすら、思い出してもらえません。

まあ、失敗した経営者からすれば早く忘れて欲しいんですけどね。

私もそうでした(笑

※ヨリミツは以前に整体院を廃業している

敗者に残るのは借金くらいでしょうか。

潰れたお店に名声など残りませんよ。経営では。

そういったことを踏まえて、現実的に、

  • どこまで妥協できるか?

という考え方は、大変重要な概念になってきます。

一点の曇りも許されない国宝級の漆塗りのように妥協を許さなかったら、商売としてお店は存続できません。

この概念は重要なので、ちゃんと覚えておいてくださいね。

ちなみに、冒頭に紹介した治療家は、先日、廃業いたしました。

現実を感じ取れず妥協できなかったんだ、と私は思っています。

厳しいですが、これがビジネスです。

あなたは、理想を追い求めるあまり、蜃気楼を見ていませんか?

ちゃんと地に足はついてますか?

ヨリミツ