患者を集客したければ「反社会的なこと」を言え
おはようございます。
YMC株式会社の山本です。
- どうせ死ぬなら「がん」がいい
という本が、少し前に流行りました。
中村先生と、近藤誠先生という二人の医者が書いた本ですね。
ふたりとも医者でありながら、現代の医療のあり方を「否定」した本です。
内容は、
「ガンは手術してはいけませんよ」
「○○ガンは、放置すれば最後まで痛まないから良いですよ」
「抗癌剤やっても治らないですよ」
「がんに早期発見・早期治療のメリットはないですよ」
という現代のガン治療を完全に「否定」するものですね(笑)
ハッキリ言って、衝撃的でした。
従来のガンに対する医療の考え方はこうです。
- ガンは放っておくと増殖・転移し、痛みにのたうち回って死に至る
でも、こういったイメージは、“医療界のでっちあげだった”と、お二人は言うわけですね。
要は、医者が金儲けのために、手術や抗ガン剤をすすめている、と。
こういった書籍を医者が出したってことで、中村先生と、近藤誠先生は一躍有名になります。
知っている方も多いですよね?
近藤誠先生は、メディアにも多数でられているし、センセーショナルだったわけです。
えっと、一応言っておきますが、
「ガンになっても手術するな」
と、僕は言いたいわけではありません。
そんなことは、本人の判断なので。
僕が言いたいのは、マーケティング的に見たときに、
- 中村先生と近藤誠先生のポジショニングが素晴らしかった
と言うことです。
患者を集客したければ「反社会的なこと」を言え
近藤誠先生などは、ずっと反社会的なポジショニングをしています。
医者でありながら、医者の闇の部分を暴露するというカタチで、本をたくさん書いています。
- 業界人の告白
というパターンですね。
こういうポジショニングは、マーケティング的に見ると、すっごく効果があります。
反社会的な言葉を言うと、単純に目立つわけです。
近藤先生の著書を読んだ人は、カルチャーショックを受けます。
「ガンは手術してはダメなんだ・・・そんな業界の闇を告白してくれる近藤先生すごい!」
となるわけですね。
これって、自分の知名度を上げたり、ブランドを高めるときの常套手段です。
現在の「常識」も、昔は「反社会的」だった
ちなみに、現在の常識やスタンダードは、全て「反社会的なモノ」から生まれています。
たとえば、宗教。
宗教って聞くと、
- 社会の安寧秩序を保つもの
- 人々の道徳心を向上させるもの
- 心の平安を得られるもの
というイメージがありますが、全く違います。
宗教の本質というのは、
「反社会性にこそある」
わけですよ。
要は、どれだけ社会を混乱させるかが肝だったりします。
現在スタンダードになっている宗教を見てみると、元々は、反社会的なカルトな宗教ばかりです。
代表的なのは、キリスト教ですね。
イエスのやったことは、当時の社会の常識から言うと、
「なに、あのイエスってやつ?超やべぇよ。イカれた奴が出てきたぜ…」
って言われていました。
- 罪人と一緒にめしを食う
- 職業差別されていた売春婦を祝福する
- 労働を禁じられた日に病人を癒す
- 神聖な神殿で暴れまわる
とかをイエスはおこないました。
今では、別に普通の感覚でも、当時の感覚で言えば、とんでもないイカれた野郎だったんです。
だから、イエスは、捕らえられて死刑にされたんですよ。
ちなみに、仲間であるはずのユダヤ人から
「強盗殺人犯は許せてもイエスだけは許せねえ」
と言われるほどのイカれたヤツだったのです。
つまり、宗教は、まさに反社会性がウリなわけでして。
オウム真理教が、現代の国家を否定すべく、反社会的な行動をしまくったのはそのためです。
エホバの証人も、駅で布教活動をしてますが、現代社会を常に否定しています。
資本主義を否定しているわけで、言い換えれば「反社会的」なんですよね。
でも、布教活動としては正しいのです。
反社会的なメッセージは治療院でも非常に有効
当然、こういったメッセージは、治療院で集客するときには、非常に有効です。
- 自分のお客さんが持っている常識を、否定すれば良い
これだけです。
例えば、
- 腰痛はマッサージでは治りません
- 皮膚科に行ったらアトピーは酷くなる
- 痩せたければ運動してはいけません
こんなメッセージですね。
一般常識の逆を、敢えて言っています。
そうすることで、かなり目立つことになります。
反社会的なメッセージを発信することは「覚悟」がいる
そもそも、新興宗教は、その社会が抱える問題点を変えようとして、発生するものです。
なので、逆に言うと、反社会的にならざるを得ないし、そこにこそ宗教の意義があるとも言えます。
これは、僕らのような治療院ビジネスでも全く同じです。
- その社会が抱える問題点を指摘すること
コレが必要なんです。
近藤誠先生がやったのも、同じですよね。
現代のガン治療の常識を問題点として指摘したんですから。
しかし、反社会的なメッセージは、話題になりますが、同時に敵も作りやすくなります。
常識を否定するわけですからね。
反社会的な極論を言えば、叩かれるのは当然です。
逆に言うと、
- 敵を作ってでも、伝えたいメッセージ
であることが大事なんです。
だから、ある意味では、「覚悟」が大事なんですよね。
「世の中は間違っている!世の中がどう言おうとオレはこれが正しいと信じている!」
と、社会通念に逆らってでも、正しいと信じることを主張することが大事なんです。
そういった「覚悟」に、人々は心を突き動かされるわけです。
アウトローであればあるほど、集客は簡単になります。
山本