【質問】治療院の売上をあげるにはどうしたら良いですか?
仁川国際空港ラウンジより
こんにちは、YMC株式会社のヨリミツです。
たまに、メルマガに対しての質問をいただきます。
しかし、質問の内容が、漠然としてる方がおられます。
「治療院の売上をあげるには、どうしたら良いですか?」
などの質問です。
もちろん、質問していただくのはOKですし、このメルマガの中でできるだけ答えていきます。
ただ、漠然とし過ぎていて、
「質問の意味がわからない」
ことが良くあります。
こうなる理由はおそらく2つ。
- 考えがまとまっていない
- 思っていることを論理的に具体的に伝えられない
この2つです。
以前、私も上手に考えることができず、何事も漠然と考えていた時期がありました。
しかし、
これは思考のトレーニングをすることで、思考をまとめて、それを伝えることが、できるようになりました。
欲しい「答え」を得られないのは「質問」がすでに間違っているから
例えば、
「治療院の売上をあげるには、どうしたら良いですか?」
こういう質問にしてみましょう。
質問の方向性自体は良いのですがこの質問の仕方では具体性が全くありません。
質問が漠然とし過ぎているわけで、私は、どうにでも、答えられます。
よって、質問した人の求める解答は、おそらくできません。
多分、こんな感じで答えるでしょう。
「派手に広告をやればいいよ」
など漠然と解答してしまいます(笑)
もっとわかりやすくするため、私の好きな筋トレで、たとえましょう。
「ヨリミツさんみたいにムキムキにするにはどうしたら良いですか?」
と聞かれると、
「たくさん筋トレしてたくさんタンパク質を摂ればいいよ」
と答えてしまいます。
でも、多分、質問した人は、
- 週に何回筋トレしたら良いか?
- どんなトレーニングをしたら良いか?
- タンパク質はいつ摂ればよいか?
- どんな種類のタンパク質を摂ればよいか?
とかを聞きたいんですよね、おそらく。
でも、質問力が低いため、漠然とした質問しかできない。
なので、
「たくさん筋トレしてタンパク質を摂ればいいよ」
と漠然と言われてしまいます。
つまり、欲しい解答を得ることができないわけですよ。
その質問の真意は「なぜ?」を繰り返すと出る
さらに、言うと・・・
ムキムキにフォーカスするのも良いですが、実際は
- なぜ、ムキムキになりたいの?
ってことのほうが大事だったりします。
「オンナにモテる身体が欲しい」
のであれば、女性にカッコ良く見えるための体づくりをする必要があるわけです。
「大胸筋だけにカットを出すために肩甲骨を寄せてベンチプレスをしろ!」
とか具体的なアドバイスができるのですよ。
治療院ビジネスだったら、純利益が最も重要です。
質問者は、「売上をあげたい」と言っているけども深掘りすると、
- 個人の所得を上げたい
だけかもしれません。
すると、経費を落として純利益をあげる方法のほうが、最適な解答になるケースもあります。
結果的に、治療院の売上を下げるほうが良かったりします。
すると、
「まずは、スタッフを全員クビにしてください」
というアドバイスのほうが最適な解答だったりするんです。
なので
「売上をどうやってあげるのですか?」
という質問では何が本当の問題点なのか経営の全体像が見えている人ほど質問の内容がわかりにくいのです。
しかし、以前は私も、この様な漠然とした頭の使い方をしてしまっていました。
まずは、自分自身に、
「なぜ?」
と自問自答してください。
そうじゃないと、本当の目的が叶えられません。
実は、売上をあげないほうが、幸せだったりするかもしれないんです。
それが分からないまま、
「とにかく、売上をあげなきゃ!」
と盲信すると、気合と根性だけが空回りをしてしまいます。
結果的に、身体を壊すことになりますし、幸せにはならないはずです。
じゃ、気合と根性だけに ならないためにはどうしたら良いか?
最初のステップとして自分自身に
「なぜ?」
を最低でも3回は問い直してみてください。
この癖をつければ、物事に対する深い洞察力が身に付きます。
私は最初のころ、この質問を自分にする事に対して強いストレスを感じていました。
なにせ、元々深く考えるタイプでは無いですからね(笑
しかし、今ではなるべく物事を深く考えることにより、物事の先を読める程になってきました。
まだまだ、私自身は未熟なのですが、トレーニング次第では気合と根性論の人間も、頭の使い方を変えラクに成果をだせるようになります。
「なぜ?」
を繰り返すことで、自分の真意を知ることができるので、本当の目的を達成しやすいのです。
欲しい「答え」を得るための正しい思考法は「分解」
あと、もうひとつ、正しい質問のヒントは、
- 分解
という手法です。
治療院ビジネスを例に上げましょう。
売上を上げる公式はご存知でしょうか?
「新規×単価×頻度=売上」
ですね。
売上を上げるためには、大きくは3つの要素があります
- 新規患者をより多く集める
- 施術単価を可能な限り上げる
- 来院頻度を可能な限り上げる
この3つでしたね。
先生の治療院の売上が思った以上に伸びていなかったらそれはなぜでしょう?
新規患者が獲得できていないからですか?
単価が低いからですか?
それとも患者さんの来院頻度が低いからですか?
先生の治療院の売上が思った様に上がらない本質的な問題点はなんでしょう?
この問題点を実行できるところまで分解して考えます。
例えば頻度が上がっていないのであれば、
「どうしたら来院頻度があがるか?」
と考えます。
- 頻度が上がる言葉かけを患者さんにする
- 院内の商品は患者さんが継続してくれる仕組みする
- 次回の来院日をメモに書いて渡す
などのプランが出ます。
もし、これらができていなかったらどのようにアクションを分解したら実行できるまで分解しましょう。
この例の様にアイディアに対して
「どのように?」
と質問をして、実行可能な段階まで分解していきます。
(ブレイクダウンといいます)
そして実行可能な段階まで分解できたら後は一生懸命、実行するだけです。
この例では「頻度」に関する例をあげましたが、全体を通じて思考の過程は同じです。
これができる様になると
「なんか難しいコトにぶつかったなぁ」
なんて思っても、分解して考えることができ、より早く問題解決への道筋が見えて来ます。
この思考のトレーニング方法は、MBAの課程でも行われています。
経営戦略などを立案するような、思考する職業の人のトレーニング方法として用いられている方法論です。
より高度な頭の使い方をしてみたいという先生はこの思考方法にチャレンジしてみてください。
まとめ
まとめると、
- 「なぜ?」を3回くりかえして本質の原因を見つける
- 「どのように?」で具体的なアクションプランに落としこむ
という思考パターンをしてください。
そして、誰かに質問するときは、
「35歳175センチ70キロの男子です。オンナにモテるために身体をムキムキにしたいです。具体的に大胸筋を大きくしたほうがモテると考えています。大胸筋を最も少ない努力でムキムキにするためにヨリミツ先生は、どのような種類の筋トレを、どんな頻度でしたら良いと考えますか?」
などと質問すると、あなたが意図する解答を専門家から引き出せるかもしれません。
「なぜ?」を明確にしたうえで、「どのように?」の部分を具体的にする。
すると、
- 考えがまとまっていない
- 思っていることを論理的に具体的に伝えられない
という現象は減るのではないかと思います。
それでは今日はこの辺で。
ヨリミツ