顔を思いっきり殴られました
僕は、顔を思いっきり殴られたんです。
厨房の椅子に座ったまま、感情をおさえられなくなり、泣きながら謝りました。
「お前を殴ったから俺は傷害罪になる。お前は横領だから、これでおあいこだ。警察に訴えたりはしない。」
と、殴られた相手に言われました。
こんにちは。
YMC株式会社の山本です。
僕は、プロビリヤードプレイヤーになるのを夢見て、ビリヤード場で働いていたのですが、あまりにも金がなくて、
- 自分の持ち物
- 当時の彼女からもらったプレゼント
- 就職祝いで貰ったお祝いの品
などをヤフオクで売りさばいて、なんとか生活をしていました。
ヤフオクって、面白いもので、自分にとって価値が無いものでも、高く取引されていたりします。
当時、僕の働いていたビリヤード場は、カラオケボックスも運営してました。
カラオケの機材はリースで借りてたんですが、そのリース会社から、アーティストが載ったポスターが毎月送られてきます。
A1サイズの大きなポスターでした。
お店の中にそのポスターを張っても良いのですが、いかんせん、集客効果はないし、貼っても売上があがるわけがない。
で、このポスター、送られてきても捨ててたんですね。
ゴミだった。
「どうせ捨てるのに。送ってくんなよ」
と思ってたんですが、ふと、
「捨てるくらいなら、このポスターをヤフオクで出品したら?」
と思ったんです。
すると、売れる売れる。
当時、流行っていた東方神起のポスターなんて、8000円くらいで売れました。
「これはすごい!」
収入が0円だった僕は、生活費の一部としてフトコロに入れてました。
しかし・・・ある時に、それが店の社長にバレてしまいます。
「お前、それ横領だぞ!」
僕は、社長に呼びつけられ、すごい剣幕で叱られました。
僕としては、
「今まで、あんた捨ててたやん」
と思うと同時に、
「確かに店の備品といえば備品」
という動かない事実。
借金を抱えて、生活をするお金もない状態になると、こんな惨めなコトをやらかすようになります。
僕は、こっぴどく叱られ、顔を殴られ、ボロカスに言われ・・・
殴られて泣いたわけではありません。
「俺は一体、何をやってるんだ」
という、自分の惨めさに、耐えられなくなって、僕は、感情を抑えきれなくなり、むせび泣きました。
給料0円で、どうやって暮らしてたんですか?
当時、僕は店長でしたが「完全成果報酬」で数年間、働いていました。
僕が、25歳~30歳くらいの時期です。
店が赤字だったら給料は0円です。
ちなみに、給料0円生活は、1年以上続きました。
しかも、1日12時間~16時間労働で休みなし。
3ヶ月間、無休で無給とか普通にありました。
店長の僕より、週2回しか働かない、月3万円の給料のバイトのほうが金持ちでした。
「給料0円でどうやって暮らしてたんですか?」
って言われますが、どうやって暮らしてたんでしょうね?(笑)
壮絶な生活すぎて、思い出せないです。
お店の中に住み込んでたので、寝るところはありました。
部屋は、エアコンも風呂もなしです。
なので、厨房の流しで、髪を洗ったり、タオルで全身を拭いて乗り切っていました。
ご飯は、お店で仕入れる食材を食べて暮らしました。
※これは社長公認でした
寝るところと、食べ物は保証されていましたが、あとは全て自分で用意しなければなりません。
- 携帯
- 車にかかるコスト
- 諸経費
を給料0円の中から捻出しなければなりません。
携帯の支払いができなくて、バイトの子から、お金を借りたこともありました。
クレジットカードでキャッシングしたり、ヤフオクでなんとか小銭を稼いだり、親に無心したり。
そんな感じでやりくりしてたと思います。
給料0円なのに、キャッシングしたら、当然、返せなくなるわけで、結果的にクレカの事故歴を作ることになりました。
なので、僕はいまだにクレジットカードが持てません。
最終的に、200万円の借金になっていました。
ここまで聞いてよくわかると思いますが、僕はタダの世間知らずのバカです。
僕自身も、書いててバカだなと思います(笑)
ただ、不思議なことに、そんな状態だったのにも関わらず、店を辞めようと思ったことはありませんでした。
「まあ、赤字になって一番苦しいのは、社長だから」
とおもってたし、
「僕だけが給料を取るわけにはいかない」
そういう思いもありました。
僕としては、同じ釜の飯を食った、仲間だと思ってたんです。
そして、「自分のビリヤード店を持ちたい」という夢を叶えるために、あえて厳しい環境に身を置き、必死になって働きました。
しかし、後から知ったんですが、社長は別に収入源があったらしく、苦しいのは僕だけだったわけです。
これは僕が店を辞める直前に言われました。
なんでこんなコトを僕に言うのかさっぱり意味がわかりませんでしたが。
ただ、これだけは学びました。
- 社会に出ると、誰も助けてくれない
自分のことは、自分で守らないと、搾取されるのです。
スタッフに給料をたくさん払ってあげてください
ただ、あなたはそんなことをしてはいけません。
結局、僕が働いてたビリヤード店は、僕が辞めて数年後に、見事に潰れました。
治療院を繁盛させたければ、スタッフに金銭的な厳しさを与えてはいけません。
だって、金銭的なリスクがあるのなら、僕のように自分で独立したほうがマシですからね。
あとは、給料が少ないと、僕のように違法なバイトをやりかねないです。
- 衣食足りて礼節を知る
という言葉がありますが、これは本当です。
僕は身を持って体験しましたから。
なので、スタッフにお金の教育をしてあげたり、節約することや貯金することも教えてあげてください。
ともかく、スタッフが幸せに生活できるように、プライベートもサポートしてあげて欲しいです。
そして、儲けても、社長が個人的なことにお金を使ってはいけません。
どうせなら、スタッフが気持ちよく働ける環境を作ってあげたり、ボーナスをあげてください。
払えないならビジネスを縮小するか、畳むかしましょう。
それが嫌なら、売上をあげる方法を学びましょう。
マジで。
なぜ、僕がヤフオクでアーティストのポスターを売らなければならなかったのか?
生活費がないからです。
もちろん、やった僕が一番アホですし、やってはいけないことをしました。
しかし・・・
社長は、スタッフに生活デキるかデキないかなど、そういう心配をさせてはいけません。
できるだけ人件費を払いたくないのは、十分にわかります。
でも、スタッフを露頭に迷わせてはいけません。
自分の生活費を心配しなければならない精神状態で、良い仕事ができるわけがないのです。
そして、優秀な社員であればあるほど、自分で独立をしていきます。
給料0円でも働く、僕みたいなバカは基本的にいませんよ?
あなたのところで働くスタッフさんに、多くの給料を払えるようになってくださいね。
僕のように、惨めな思いをスタッフさんにさせないでください。
ちゃんと経営を学んで、真剣に売上をあげてください。
山本