あれっ?整骨院や鍼灸院って広告やってはいけないんじゃなかったっけ?

2014年11月10日

こんにちは。YMC株式会社の山本です。

僕らは、しばしば、

「広告をしてない人はバカです」

という内容の発言をしています。

それに対して、

「あれっ?整骨院や鍼灸院って広告やってはいけないんじゃなかったっけ?」

と思った先生も多いと思います。

ただ、儲かっている整骨院は、大っぴらに目立つ看板を掲げたり、ネット広告をバンバンしている現状もあります。

どれが正しいんや、と思って混乱しているかもしれません。それに対しての、一つの考え方を提示したいと思います。

これからの治療院経営において、この記事の内容を理解することで、売上に大きな差を生む可能性がありますので、じっくり御覧ください。

日本は法治国家ではなく、人治国家

あなたも御存知の通り、はり師きゅう師、柔道整復師などは、『あはき法』、『柔整法』で規制されています。

『あはき法』、『柔整法』は、いうまでもなく日本の法律です。

ただ、この日本において、法律っていうのは、“絶対”のように感じられますが、実態はそうではありません。

“うちわ問題”で大臣が退任しましたが、あれも公職選挙法という法律の違反ですよね。

でも、指摘されるまで、何年も、まかり通っていた実情がある。

「法律違反です」と追求したはずの蓮舫議員も、うちわを配っていたことが発覚しています(苦笑)

こんな感じで、「法に違反した行為」が数十年も運用されているのが、日本の実態なわけです。

これはなぜかというと、日本が本来の意味の“法治国家”ではないからです。

法治国家とは、国家・政府の行動が「法律」によって裏打ちされている国家のことです。

ただし、“うちわ問題”でも分かるように、日本においては、国の根本たる「法律」が曖昧だったりします。

反対に、人治国家とは、社会的背景や人間関係により、法律や規則あるいはルールの枠に縛られることなく、その時の状況に応じ裁量が下されます。

つまり、権力者の鶴の一声で、いきなり有罪になったりするのが、人治国家です(笑)

このへんは、ホリエモンの話をキチンと聞いたことのある人ならば、わかると思います。

『あはき法』『柔整法』の広告規制に関しては、運用側でさえキチンと解釈できていない

さて、『あはき法』『柔整法』でも、保健所などが、その取り締まりや指導にあたるわけですが、彼らが「正当な法の執行者・法の解釈者」かどうかについては、しばしば疑問を感じます。

地域によって保健所の取り締まりに差があることからも、これが言えますよね?

各地域の保健所によって、法律の解釈が違うわけです。

あと、法律の最終的な解釈は裁判所で行うものですから、保健所の通達や指導が「これは間違ってる!」と思ったら、戦って裁判するのもありなんです。

現に、ソフトバンクの孫正義は、役所の規制が理不尽だとして訴訟を起こしました。

ソフトバンク、800MHz帯問題で行政訴訟 – ITmedia ニュース

ただ、いち整骨院が国を相手に、訴訟するほどのメリットがあるかは疑問です。

だから、保健所を「正論」で論破するよりも、仲良く取り入って「妥協」を引き出すべく「交渉」することのほうが現実的です。

なんせ、日本は実質、人治国家なのですから。

大きく売上を上げている整骨院さんは、保健所の職員と、非常に仲良くやっています。

『あはき法』『柔整法』も『交通規則』と同じ、と考えれば良い

『あはき法』『柔整法』を完全に守って広告をすることは、不可能ではありませんが現実的ではありません。

たとえば、交通法規で考えると、

●30キロ制限の誰もいない農道を29キロで走る
●歩道は絶対に自転車で走らない
●後ろの人にも全員シートベルトをさせる

そんな感じになります。ちょっとオカシイですよね。

なので、『あはき法』『柔整法』も『交通規則』と同じ、と考えて運用をしたら良いのです。

●インターチェンジを降りてすぐの道路ではスピード違反の取り締まりやってるよ
●酒気帯び運転で死人が出てニュースになったら取り締まりが強化されるよ
●車の多い場所に路駐したら切符を切られるよ
●高速の入口ではシートベルトの取り締まりをやってるよ

ってことと同じだと考えるわけです。

もちろん、あくまでも「法令を破っても良いよ」と言っているわけではありません。

ただ、ゴールド免許を持つ人は、自分をコントロールして安全運転をしていると思いますが、

「まったく交通違反をしていない」わけではないはずです。

でも、ゴールド免許の方は、法律の本質を理解し、節度を守っているのでゴールドなんです。

多少、スピード違反をするにしても、そこが本来、何キロ制限で、その理由は

●この先に幼稚園があるからだよね
●角度のきついカーブがあるからだよね

などを理解してやるのと、そうでないのとでは、トラブルがあったときの結果が全く異なってくるのと同じです。

そもそも論で考える

『あはき法』『柔整法』を含め、法律がなぜあるかと言えば、その根本には「大衆を守る」という精神があります。

裏を返せば、治療院の広告により「人が健康になるチャンスを奪う」ことができるのです。

「この施術でガンが治ります」

と広告をして治療院に来させることで、本来ならば病院で手術をしないとダメな人の生きるチャンスを奪いかねない。

つまり、そういった「大衆を守る」という意味での法律なわけです。

この点も、自動車と同じですよね?

自動車は便利な乗り物だけど、人を殺すこともできます。

だからこそ、いろいろ細かい条文があり、通達があり、わたしたちは、その制約の中で活動を要求されるのです。

一応、法律で縛ってないと「ずんずん運動」とかをやっちゃうようなヤバい人が、たくさん出るので、仕方がなしに法律を作って運用をしているわけです。

これが『あはき法』『柔整法』の本質なんです。

でもあなたは、あんな人の命を奪うような危険な施術はしてませんよね?あなたの施術を受けることで、人は健康になれますよね?

だとしたら、広告宣伝は悪なのか?それとも善なのか?

本質を考えれば分かるはずです。

しかし、

僕らが「広告をやりましょう」と言うお話をすると、たまに、法律に過敏に反応する方がいて、

「柔整師は、広告宣伝はしてはならないんですよ!」

「ホームページにも“治療”って言葉は医師じゃないと書いてはいけないんですよ!法律で決まっているんです!」

なんて食ってかかってくる方がいます。

こういう脊髄反射でモノを言う人は、ホントにバカです。法律の本質がわかっていない。

知性と常識を持った人ならば、たとえトラブルが生じても、法律でいきなり裁かれることはありません。

先程も書きましたが、法治国家と言われながら、実際は人治国家なわけですから。

ただ、何回も言うように、“法令を破るススメ”ではありませんので、あしからず。

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と評判です(笑)

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