お金をかけることなく、しかも最短で売上をアップさせる方法は何だと思う?

2014年2月24日

こんにちは。YMC株式会社の依光です。

全世界で7000億円以上の売上アップに貢献した、世界的コンサルタントである、ジェイ・エイブラハムは、僕らに質問しました。

「お金をかけることなく、しかも最短で売上をアップさせる方法は何だと思う?」

(うーん。なんだろ・・・。インターネットマーケティング?)

私は3年前に、ジェイ・エイブラハムという世界的なコンサルタントのセミナーに参加してました。

そのときにされた質問です。

ジェイ・エイブラハムの提唱した回答は意外なものでした・・・。

答えを言う前に、ちょっと話を聞いて下さい。

先日、日頃の移動手段として使う自転車を、買い替えました。

サドルが破れて傷んできたんですが、「修理するより新しいのに買い替えたほうが得だ」と思って自転車を買うことにしたのです。

はじめに向かった自転車屋は、今乗っている自転車を買ったところでした。

3階建ての大きな建物で、ある程度の数の自転車が店頭に並んでいるお店です。

少し店内を見ていると、若い男の店員さんが近づいてきて、商品の簡単な説明をしてくれます。

依光「すいません。大きなカゴが付けれて、自動でライトが付いて、変速機がついてる自転車が良いのですが、教えてもらえませんか?」

自分としては、かなり具体的な質問だったように思っているのですが、この若い店員さんは

店員さん「この自転車には、このカゴはつきません」「その値段なら、この自転車しかありません」

と、できない理由を教えてくれるばかりで、全く私の望みを叶えるような提案をして来ません。(私は自転車について詳しくないので、色々と提案して欲しかった)

さらに、

依光「この自転車のカゴに、このバッグ入りますか?」

店員さん「自転車が壁にかけてるので・・・」

同じ種類のカゴは、高い場所にかけてありましたが、脚立を使えば簡単に降ろしてこれる場所にありました。

しかし、この店員さんは一向に動こうとしません。

依光の心の中(こいつ面倒臭がって動くが気ないな~)

依光「すいません。少し考えます」

と、日本的な“お断りの名言”を吐いて、その自転車屋を後にしました。

結局、次に向かった大手スポーツ店で、

(色も派手で蛍光のオレンジ色で目立っていい感じやんか~!!)

と、見栄えの良いマウンテンバイクに心を奪われてしまい、衝動的に購入。

当初に探していた、カゴ付きの自転車ではないモノで、しかも予算を大幅にオーバーしながら買ってしまいました(笑)

ちなみに、オレンジ色のマウンテンバイクを買ったお店では、全くセールスをされていません。

私が、一人で盛り上がって「これをください」と店員さんに声をかけて買いました。

●最初のお店では良い自転車を提案されなかったので、買うのを辞めた
●次のお店で、ある自転車に一目惚れして、即効で買った

さて、この一連の私の購買行動ですが、どう思いますか?

将来の売上を左右する3つのポイント

このデキゴトで、私たち経営者が忘れてはならない大事なポイントが3つあります。まず1つ目は・・・

1,最初のお店で、良い接客や提案をされていたら、私は間違いなくそこで自転車を買っていた

ってことです。

全く自転車に興味がないのに、店に行くことはありません。なにせ、私はそこで自転車を買うつもりだったんですから。

そして、2つ目に大事なことは・・・

2,いま売れなかったことが悪いのではなくて、未来の売上も逃したことが悪い

つまり、最初に向かった自転車屋の損失は、

●今日、売れるはずだった自転車の売上 + 今後、また自転車を買い換えるときの未来の売上

です。

今回のマズイ接客で、私は「二度とこの店には行かないな」と思いました。

しかし、良い提案をしてくれる店員さんだったら、今後もこの自転車屋で買い続けることになったでしょう。

現に、今まで乗ってた自転車は、その店で買ったわけですから。

最後に3つ目は・・・

3,買う気マンマンだった私の接客をしたスタッフが、全くセールスのトレーニングをされていないド素人だった

ことです。

顧客生涯価値まで考えると恐ろしい損失に・・・

この若い男の子のスタッフには、わからないかもしれないですが、将来的なお店の損失としては、冗談言えないくらいの金額になると思います。

一度のマズイ接客で、そのときの売上だけではなくて、未来の売上も根こそぎ失ってしまうわけですね。

一人のお客さんが、今後も買ってくれるであろう売上を加味して考えた価値のことを、「顧客生涯価値」と呼びます。

これが、バカにできないのです。

「顧客生涯価値」とは、簡単に言うと、

●1人のお客様が、あなたのお店でどれくらいのお金を、将来的に使ってくれるのか?

ということです。

例えば、今までのお客さんのデータを平均すると、お客様は1年に2回来店してくれているとします。

パンク修理や、その他の部品を買ったり、家族の自転車も買うこともありますからね。

そして、平均5年間は、定期的に通ってくれているというデータが出ました。

それらを加味して、自転車屋に1回の来店でお客様が使ってくれるお金(客単価)が平均すると10,000円だったとします。

この場合の、自転車屋のお客さんの「顧客生涯価値」は、

10,000円×年2回×5年間=10万円

となります。

つまり、あの自転車屋さんは、その日の自転車代金である2万円だけではなくて、未来の10万円をも逃したことになるわけです。

これは整骨院でも同じです。

例えば、あなたの整骨院に1回の来店でお客様が使ってくれるお金(客単価)が平均すると2,000円だったとします。

さらに、今までの患者さんのデータを平均すると、お客様は1ヶ月の間に4回来店してくれているとします。そして、平均3ヶ月間は、あなたの整骨院に通ってくれるとします。

この場合の、あなたの整骨院の、患者さんの「顧客生涯価値」は、

2,000円×4回×3ヶ月=24,000円

となります。

「顧客生涯価値」=「平均客単価×平均利用回数×平均利用期間」

つまり、お客様1人を獲得すると、最終的に24,000円売り上がるということです。

逆に言えば、あなたの整骨院の若いスタッフが、マズイ接客をやらかすたびに、24,000円がヒラヒラと飛んで逃げて行くわけですね。

まずは、スタッフの接客サービスを整えないと集客する意味がない

儲かっている会社は、これらのことを良くわかっています。

なので、既存のお客さんを非常に大切にしますし、良い接客サービスや、良いセールスもしっかりとしています。

お客さんに接するスタッフ全員、必ず接客・セールスの研修をしているはずです。

今まで、治療院や医院の業界は、保険制度によって守られてきていたので「接客」「セールス」という概念がありませんでした。

なので、色々と遅れていますが、今後は過当競争により、これらの「接客・サービス」「セールス」 が、しっかりとした治療院しか生き残れなくなるでしょう。

我々の整骨院でも、3年前から接客やセールスの研修会を取り入れています。

その努力が実って、一つの院で月間100万円以上の自費診療の売上があります。

しかも、その売上のほとんどを、私ではなくてスタッフが生み出しています。

こうなってくると、集客に対してお金と手間をたくさんかけることができます。

ぶっちゃけ、うちは月間20万円くらいを毎月使っても問題ありません。

つまり、良い循環にハマっていきます。

反対に、治療院内部のサービスが悪ければ、いくら集客にお金を使っても効果的ではありません。

穴の空いたバケツに水を流すようなものです。

あなたの整骨院では、

●治す気マンマンだった患者さんの接客をしたスタッフが、全くセールスのトレーニングをされていないド素人だった

ってことになっていませんか?

あなたの整骨院では、どんな接客や提案、セールスをしていますでしょうか?

追伸

ここまでお話したらわかると思いますが、

「お金をかけることなく、しかも最短で売上をアップさせる方法は何だと思う?」

という質問に対してのジェイ・エイブラハムの回答は、

「顧客と接する全てのスタッフに、接客・セールスの研修をせよ」

でした。

確かに、スタッフの研修することって、経費は全くかかりません。

であるにもかかわらず、最も売上を生み出すインパクトのある仕事なんです。

研修を徹底することで、お金をかけることなく、今すぐにでも売上はあがります。

ヨリミツ