自費施術を売るには、最大価格のサービスをすすめてから、中間価格のサービスをオファーする
こんにちは。
YMC株式会社のヨリミツです。
今日は治療院における「セールス」について書いていきたいと思います。
治療院でセールスってなんか変だなと感じる先生もいるでしょう。
しかし、施術のサービスを売っているわけなので、やはり「セールス」という概念が必要です。
なにも売らなければ、セールスしなければ、治療院は売上をあげれず廃業してしまいますからね(汗
そこで、意外と知られていないセールスの方法を紹介したいと思います。
商品は高いものから順番にすすめよう
セールスを最大限にするには、まず
- 一番高い物をすする
これが、最も効果的です。
ここで興味深い事例を紹介しましょう。
あなたがビリヤード台を扱っているとしたら、三百二十九ドルの商品と三千ドルの商品のどちらを勧めるだろうか。
おそらく、安いほうの商品をまず勧め、それを買う気になったら、もっと高価なものを勧めてみるだろう。
ブランズウィックの新しい販売促進マネージャーであるワレン・ケリーによると、このやり方は間違っているという。
(中略)
ケリーがもっているある店の販売データは、この点を明らかに示している。
(中略)
最初の一週間、客はまず最も安価な製品を見せられ、次にもっと高価な製品はどうかと勧められた。これは昔からのやり方である。
(中略)
この場合、売れたビリヤード台の平均価格は五百五十ドルであった。
(中略)
しかし、次の一週間は、客は自分が見たいと思っているものとは関係なく、すぐに三千ドルの台を見せられ、次に価格が低く品質も劣るものを見る機会が与えられた。
次第に安い製品を勧めるというこのやり方の場合、平均の価格は千ドル以上であった。
書籍『影響力の武器』より引用
最初に安い価格の物をみてしまうと、それより高い商品をみせられた場合に安い方と比較してしまい、高いと感じてしまうというわけです。
逆に高い方から見せられると、安い方の商品はより安く見えるので
「あ、これならいいかな」
的な感じで、購入に至るというわけです。
これを「コントラストの原理」といいます。
これは治療院でセールスを成功させる上で、効果的に使っていきたいと思います。
高いものから順番にすすめることで「拒否したら譲歩法」の効果も発揮される
またさらに、高いものから順番にすすめることは、「拒否したら譲歩法」の効果も副次的に効いてきます。
これも書籍『影響力の武器』から、一つの例を紹介します。
実験で、二人の人に100ドルを二人でわけてもらうという実験です。
もちろん、片方はオトリで実験の内容を把握している実験する側の人間です。
条件としては、時間内に合意できなければお金は一切どちらにも渡されないというものでした。
第一のグループは交渉相手は事実上すべての金額を自分の物にするような強気の要求を出し、交渉の間にずっと、その立場に固執しました。
第二のグループは適度な額の要求から始めて、その立場を変えることはありませんでした。
第三のグループは最初は極端な要求から始め、交渉の過程で次第に額を適度な水準に下げていきました。
すると驚きの結果がでました。
なんと第三のグループの最初は極端な要求から始めたグループの被検者がもっとも分配額に満足していたのです。
これらの被検者は自分が上手く影響を与えて相手の額を引き下げたと報告しました。
つまり最初に程度な要求からセールスを始めるより、最初は最大限に高い物をオファーして、その後、相手に対して譲歩して、程度な額の物を販売する。
顧客からすると「交渉がいい感じにまとまった」と感じてくれやすくなるのです。
この様な実験結果があるくらいなので、やはりこれは使わない手はないと思います。
最大価格の商品をすすめてから、中間価格をオファーする
なので治療院でセールスを最大限に成功させるには、
- まず最大価格のサービスをオファーする
- その後、顧客が拒否したら譲歩し、適度な中間価格帯のサービスをオファーする
という流れが一番最適なのではないかと思います。
もちろん事前の治療内容、治療計画などもセールスを最大限にする要素になりますので、そのあたりは各治療院の独自性を出して行く必要はあると思います。
それでは今日はこのへんで。
ヨリミツ