「他人に迷惑をかけてはいけない」と思っている経営者は治療院を潰してしまう

2014年12月22日

おはようございます。YMC株式会社の山本です。

あなたは、

「他人に迷惑をかけてはいけない」

と思っていませんか?

もしくは、

「嫌われたらどうしよう」

というマインドを持っていませんか?

「他人に迷惑をかけてはいけない」「嫌われるのがいやだ」という思いが強い方は、治療院経営で失敗するかもしれません。

どういうことか?

本来、「他人に迷惑をかけない」ことは不可能です。多くの人に関われば、なんらかの迷惑はかけて当たり前です。

それでも「他人に迷惑をかけてはいけない」と考えているならば、それはマズイ思考かもしれません。

さらに言うと「嫌われたらどうしよう」という思いが強い人は、患者さんを適切な方向にガイドできません。

たとえば、患者さんは安い健康保険の治療を望んでいるが、症状的には保険では無理だし、自費の施術やトレーニング指導が必要な場合があります。

これを提案した場合、患者さんからすると希望が通らなかったわけなので、気分を害する可能性もありますよね?

しかし、成果を出す治療院経営者は、目の前の患者さんから嫌われたとしても、毅然とした態度で、

「その症状では健康保険を使えません」

ということができます。

「他人に迷惑をかけてはいけない」「嫌われたらどうしよう」という思いが強い人は、世間体とか、一般論との比較によって「私は良い人でなければならない」と位置づけています。

掘り下げてみると、その奥底には「自分が可愛いし傷つきたくない」という思考が眠っている傾向があります。

考えぬかれた自分の基準を持っているわけではなくて、他人と比較して、良い人でありたいと思っている。それがマズイのです。

なぜならば、そういう思考を持つことで、行動ができなくなるからです。

「他人に迷惑をかけない良い人でありたい」

「自分が可愛いし傷つきたくない」

「行動しなければ迷惑をかけないし自分も傷つかない」

こう思ってしまう人は、そもそもビジネスには向いていないパーソナリティを持った人です。

自分が可愛いあまり、行動ができなくなり、行動ができないことで成果も出なくなり、結局は店を潰してしまうからです。

本来、善悪の基準なんて決まっていない

そもそも、迷惑をかけることが“悪”だと思っている人は、善悪を絶対視し過ぎです。

しかし、善悪の基準なんて、受け取り手の勝手な解釈です。

たとえば、水に、毎日、汚い言葉をかけたときと、良い言葉をかけたときでは、汚い言葉をかけた方の水はすぐに腐る。だから、良い言葉を使いましょうね、と論理を展開する人がいます。

でも、“腐敗”って、よく考えると、悪いこととは限りません。

自然界では腐敗することが普通だし、バクテリア達にとっては良いこと、とも考えることができるわけです。カビが生えたり腐敗することは、地球にとっては自然なサイクルなわけです。

そこを見ずに、一時的なものを絶対的なものとして善悪を固定化してしまうのは、何かに執着をしている状態ですね。

つまり、何が言いたいかというと、“善悪”ってやつは立場によって変わる、うつろうものだってことです。“善悪でモノを判断してはイケない”ってこと。

しかし、「私って他人に迷惑をかけない良い人」というセルフイメージを持っている人は、

●一方的な善悪でモノを考えたり
●世間体を気にしたり
●他人と比較をして判断したり

“強烈な固定概念を持っている”ってことになるわけです。

自分のことが可愛くて仕方がない人は、そういう思考をします。

「自分は他人に迷惑をかけない良い人だ」という執着を手放せた人は成果を出す

善悪でモノを考えることって、しょせん他人との比較だし、水の例からも分かるように短絡的な思考なのです。

●良い人でなければならない
●他人に迷惑をかけてはいけない

という強迫観念や執着を感じると、新しい考え方を取り入れることができなくなり、一歩を踏み出せなくなる。行動も制限されます。

他人と比較して「俺の店のほうが良心的だ」とか「あいつはダメ」と考えてしまう人は、この執着が強いタイプです。

でも、何回も言いますが、他人に迷惑をかけずに生きること、なんて無理なんですし、“良心的”の基準も人によって違うわけだから(笑)

ようは、「他人に迷惑をかけたくない」「うちの店のほうが良心的」なんて考え方をすること自体が、馬鹿げているわけです。

成果を大きく出す人は、そういった短絡的な善悪でモノを考えていません。

だから、ダイナミックに行動をする。

失敗を恐れずに、短絡的な善悪という基準を超えて、行動を起こせるのです。

さて、あなたは、どうおもいますか?

山本