ラーメン屋に学ぶ ”ほったらかし” 売上アップ術
帰省している自宅にて
こんにちは。YMC株式会社ヨリミツです。
私は高知県出身なので、年末年始やお盆などは、いつものように帰省します。
その地元である高知のラーメン屋に、家族で食事に行ったのですが、人気店のヒミツが少し見えたので、シェアしていきたいと思います。
先生の治療院の売上げアップに貢献できるようなヒントがあれば幸いです。
ラーメン屋に学ぶ ”ほったらかし” で客単価を上げる方法
このラーメン屋ですが、もともと、かなり田舎でラーメン屋をしていたそうです。
トラックの運転手や、タクシーの運転手を中心に評判が広まって、高知でも飲食店のたくさんある幹線道路沿いにもお店をうつして、ここでもかなりの人気店になっています。
13時にお店に行ったときには30台ほどある駐車場に、なんとかギリギリ停めれたというくらいの繁盛具合でした。
ここまでは、いわゆる一般的な人が気にする繁盛店のポイントだと思います。
ただ、いわゆる私達のようなお店のオーナーが見ていると、「見逃しそうだけど、非常に工夫をこらしているな」ということがわかったのです。
まず、ここのお店には、待っているお客さんを誘導する「コンシェルジュ」的な役割のお姉さんがいて、待っている人をしっかり誘導していました。
なかなか、ラーメン屋さんで、こういったコンシェルジュ的な人は居ませんよね。びっくりしました。
そして、お腹をすかせた客に対してしっかりアップセル(追加販売)を仕掛けてきています。このおでんがそれに当たります。
注文をしてから、お腹をすかせたお客さんは、
「とりあえず美味しそうだし、おでんでも食べようか」
的な感じで2~3本おでんを取るわけですね。
1本100円なので200~300円客単価が上がります。
こんな自然な形で、アップセルしているお店は、あまり無いように思います。特に治療院は。
おでんはセルフサービスだし、串に刺して出汁につけておけばお客さんが勝手に取って行ってくれるので、人件費はほとんどかかりません。
この際のポイントは、「一度セッティングすると、ほとんど手間がいらない」というのがヒントだと思います。
人の手が取られるようなら、人件費がかかったりしますので、販売者側もかなり力を入れないといけなくなります。
手間をかけてアップセルするのと、手間をかけないでアップセルするのでは効果がかなり違います。
こういうのは、すこし工夫をすれば、治療院でも応用ができますよね?
後はこれです。
いわゆる「リスクリバーサル」と言われる手法ですね。お客さんのリスクを取り除いてあげるってことです。
味が気に食わなかったり、麺の硬さが気にくわなかったらすぐに作り直します。
これは凄いですよね。
お店側の商品に対する自信が伺えます。「さすが繁盛店!!」って感じますね。
こんな感じで、高知県という人口が少ない場所であっても、やっぱり繁盛店は繁盛店なりに工夫をして経営をしているわけです。
私は、こうやって、いろんな他業種から経営のヒントを貰っています。
でも、
「ヨリミツさん、治療院は特殊な業界です!他業種の事例は治療院業界では応用が効きません!治療院の成功事例を聞かせてください!」
という感じで、よその繁盛治療院を参考にしたがる先生が多いです。
つまり、
「私は治療院をやっているから、同じ治療院業界の儲かっているところからエッセンスをパクろう!」
というイメージですね。
しかも、このパクり合戦は、とてもとても小さな治療院業界の中で起きています。誰もが、となりの競合をマネしているわけですね。
これはちょっとヤバイわけです。
自分の業界から一旦離れてみよう
同じ業界の経営手法のマネを続けているとどうなるか?
・・・
近いうちに、みんなが同じことをするようになります。
どこの治療院に行っても同じことをしている・・・。これはとても危険な状態です。
この状態を、マーケティングの大家のダン・ケネディはこう表現しました。
●マーケティングの近親相姦
たとえば、同じ一族の遺伝子を交配し続けると、どうなるでしょうか?
簡単ですね。遺伝子学的に言うと、とてもヤバイ状態になります。
かつてスペイン国王の家柄だったハプスブルク家の断絶の原因は、近親交配だったともいわれています。当時、娘と父親とか、兄と妹などによる結婚が、平気で行われていたわけです。
また絶滅寸前の動物は、どうしても兄妹間や親子間の近親交配が起こる傾向にあります。そのため、臓器などの器官に異常をきたして、長生きできず、ますます絶滅に拍車がかかって行く。
これと同じように、もし、あなたが今、自分の治療院のビジネスプランを考えるときに、隣の競合を参考にしているなら・・・近いうちに”あなたの地域の同一業界の遺伝子異常”が起こるようになります。
こんなヤバイ状態から抜け出すには、もっと大きな視野をもつ必要があるわけです。
たとえば、隣の競争相手を参考にするんじゃなくて、全く関係のない飲食業界を参考にするとか。
もちろん、これを実際に自分の治療院に落としこむには、治療院を参考にするよりも、ずっとずっと難しい知的労働をする必要あるんです。。
これは、いわゆる「楽して儲かる」的な情報を求めている甘い考えの人は、絶対にできない作業になります。
しかし、これが僕が知っている唯一無二の地域一番店を作る方法なんですね。
それがイヤなら、我々が発信している「劇的集客」を読む必要がありませんし、「楽して儲かる」的な方法は、世の中にたくさんあるのでそちらを勉強したほうがよいでしょう。
でも、苦しい知的労働をやる覚悟があれば、あなたは近親交配でドンドン弱っていく集団から、一歩抜きん出た存在になれるはずです。
さて、あなたはどっちを選びますか?
ヨリミツ