自賠責保険の患者単価と広告費の考え方|整骨院が交通事故集客で利益を出す計算式
「交通事故の患者さんは単価が高いって聞くけど、実際いくらなの?」
「治療が3ヶ月で区切りになったら、結局大した売上にならないんじゃ…」
YMC株式会社の山本尚平です。2010年から治療院集客コンサルタントとして200院以上の整骨院をサポートしてきました。この記事では、整骨院の院長が最も気になる自賠責保険の患者単価と広告費の考え方を、具体的な数字で解説します。
そして後半では、患者単価を30万円→50万円に引き上げる「被害者請求」という仕組みについてお伝えします。これを知っているか知らないかで、同じ患者数でも年間売上が数百万円変わります。
自賠責保険の患者1人あたりの売上(LTV)
| 項目 | 一般保険診療 | 交通事故(自賠責) |
|---|---|---|
| 1回あたりの施術料 | 500〜3,000円 | 4,000〜6,000円 |
| 平均通院回数 | 5〜10回 | 30〜60回 |
| 通院期間 | 1〜2ヶ月 | 3〜6ヶ月 |
| 患者1人あたりのLTV | 5,000〜30,000円 | 最大で約60万円 |
つまり交通事故患者1人は、一般の保険診療患者10〜100人分の売上に相当します。
実際のクライアント事例:具体的な数字
理論値だけではなく、実際の数字をお伝えします。
月間400万円の自賠責請求を達成した院
僕の姉妹会社(ヨリミツ治療塾)では、交通事故治療に注力した結果、ピーク時に月間400万円の自賠責請求を達成しました。大規模院ではありません。正しいやり方を積み重ねた結果です。
月間5〜10名の新規獲得で安定経営
僕のクライアントの中で安定して成果を出している院は、月間約5〜10名の新規交通事故患者を獲得し、自賠責カルテ20〜30枚を常時維持しています。
仮に平均患者単価を40万円、月間新規を5名とすると、月200万円の新規売上が毎月積み上がっていく計算です。しかもこれは3〜6ヶ月にわたって売上が発生し続けるため、安定した経営基盤になります。
ゼロからの立ち上げ事例
- 事例A:自賠責ランニング0人だった院が、サポート開始6ヶ月でカルテ11枚に
- 事例B:新規0人(2025年9月)から、わずか3ヶ月で新規6名(2025年12月)を獲得
「うちは交通事故患者ゼロだから…」という先生でも、正しい方法を実行すれば3〜6ヶ月で数字は変わります。
一括請求の仕組みと治療期間の制約
ここが多くの整骨院の院長が直面する壁です。
通常、交通事故の治療費は保険会社が一括で医療機関に支払います。これを「一括請求」(一括対応)と言います。自賠責保険の上限は120万円。一括請求の仕組み上、以下のような制約が生じることがあります。
- 治療期間が3ヶ月程度で区切りとなるケース
- 健康保険への切り替えを案内されるケース
- 一括対応の対象として整骨院が含まれないケース
このような制約があると、患者単価は3ヶ月×約10万円=30万円で終了します。本来5〜6ヶ月治療できるケースでも、です。
「被害者請求」で患者単価を30万円→50万円にする方法
ここからが本題です。被害者請求(自賠責法第16条に基づく直接請求)という仕組みがあります。
被害者請求とは?
通常の一括請求では、保険会社が治療費の支払い窓口になります。そのため一括対応が終了すると、そこで治療費の支払いが止まる。
被害者請求は、患者さん自身が自賠責保険に直接請求する手続きです。保険会社の一括対応はFAX1枚で解除できます。その後は、患者さんの意思で治療を継続し、かかった費用を自賠責に直接請求できる。
被害者請求の3つの条件
- 怪我の程度:治療が必要な怪我であること
- 事故の程度:怪我が生じ得る事故であること
- 怪我と事故の関連性:怪我が事故によるものであること
実例1:一括対応で整骨院が対象外となったケース
埼玉の患者さんの事例です。一括対応の対象として整骨院が認められず、病院での治療を求められました。
行政書士を通じて被害者請求を行った結果、6ヶ月間の整骨院での治療が認められました。
- 慰謝料:約66万円
- 施術費用:約48万円
実例2:5歳のお子さんの自損事故
お母さんの自損事故で、5歳の息子さんが同乗していたケースです。一括対応の対象外とされました。しかし被害者請求を行った結果:
- 慰謝料:約60万円
- 施術費用:約57万円
患者単価の変化
| 一括請求(保険会社主導) | 被害者請求(患者主導) | |
|---|---|---|
| 治療期間 | 3ヶ月 | 5〜6ヶ月 |
| 患者単価 | 約30万円 | 約50万円 |
| 差額 | +20万円/1人 | |
月5人の交通事故患者がいる院なら、被害者請求を知っているだけで月100万円、年間1,200万円の売上差が生まれます。
行政書士との連携が鍵
被害者請求の手続きは行政書士が代行します。整骨院が直接行う必要はありません。
- 患者さんの費用負担はゼロ:行政書士の報酬は慰謝料の支払い後に精算
- 弁護士特約で費用カバー:患者さんの自動車保険に弁護士特約があれば、行政書士の報酬もカバーされる
- 整骨院のリスクもゼロ:手続きは行政書士が行い、整骨院は治療に専念できる
広告費のROI:被害者請求込みで再計算
従来の計算(3ヶ月一括請求ベース)
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 月間コスト(広告費5万+代行費3.5万) | 85,000円 |
| 月間新規患者 | 1〜2名 |
| 患者単価(3ヶ月一括) | 30万円 |
| ROI | 3.5〜7倍 |
被害者請求込みの計算(5ヶ月治療ベース)
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 月間コスト(広告費5万+代行費3.5万) | 85,000円 |
| 月間新規患者 | 1〜2名 |
| 患者単価(5ヶ月被害者請求) | 50万円 |
| ROI | 5.9〜11.8倍 |
同じ広告費、同じ患者数で、ROIが1.7倍になります。被害者請求の知識があるだけで、です。
月5〜10名の新規は現実的な目標
「月5名も交通事故患者が来るわけがない」——そう思う先生もいるかもしれません。しかし僕の200院以上のサポート実績から言えば、正しい施策を実行すれば月5〜10名は十分に現実的な数字です。
仮に月5名を安定獲得できた場合のシミュレーション:
| 項目 | 一括請求のみ | 被害者請求併用 |
|---|---|---|
| 月間新規 | 5名 | 5名 |
| 平均単価 | 30万円 | 50万円 |
| 月間新規売上 | 150万円 | 250万円 |
| 年間新規売上 | 1,800万円 | 3,000万円 |
| 年間差額 | +1,200万円 | |
広告費は「コスト」ではなく「投資」
多くの院長が「広告費=経費」と捉えていますが、正しくは「広告費=投資」です。
月8.5万円を投入して50万円のリターン。これは年利588%の投資と同じです。しかもPPC広告単体の効果であり、広告をきっかけに来院した患者さんが紹介を生めば、実質的なROIはさらに跳ね上がります。
→ PPC広告の具体的な運用方法は「整骨院のPPC広告完全ガイド」をご参照ください。
タイムラグを理解する
広告費は今月かかりますが、患者さんの売上は3〜6ヶ月にわたって発生します。このタイムラグを理解している院長は、躊躇なく広告に投資できます。
まとめ:患者単価を知り、投資として広告費を使う
交通事故患者のLTVは最大で約60万円。月5〜10名の新規を安定獲得し、カルテ20〜30枚を維持するのが現実的な目標です。
月にたった1人増えるだけで年間数百万円の売上増。この数字を知っていれば、月8.5万円の広告投資は「高い」ではなく「安すぎる」と感じるはずです。
→ 交通事故患者の集客施策を総合的に知りたい方は「整骨院が交通事故患者を集客する方法」をご参照ください。
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