自分たちでやる vs 専門家に頼む

2016年11月7日

おはようございます。

YMC株式会社の山本です。

「業者に頼むと金がかかるから、改装を自分達でやらんか?」

彼は、神妙な顔をして、僕に言いました。

店長をしていた僕は、正直、乗り気ではありませんでしたが、

「嫌です」

なんて言えない空気でした。

ビリヤード場で働いていた当時・・・

僕はお店のオープンに2回携わったことがあります。

正確にはリニューアルオープンですね。

改装工事をやったんですが、業者にたのまずに、ほとんど全てを自分たちスタッフでやったんです。

お店を「完全手作り」したわけです。

外装、内装、基礎工事や、壁も作りました。

これ、要は外注したら高いから、

「自分たちでやってしまおう」

って考え方ですよね。

ついつい、できるところは自分たちでやってしまいます。

そのおかけで、僕は、ある程度の大工工事・内装工事ができます。

※内装屋さんからスカウトされたこともあります(笑)

しかも、僕は、ビリヤード台のラシャの張替えもできます。

簡単な電気工事も、ある程度、できます(笑)

この当時、僕は、店が閉店すると、制服を脱ぎ、作業着に着替えるわけです。

閉店後だから、朝方の4時です。

この時間から、昼頃まで、店の改装作業を始めるのです。

業者ではなくて、僕らド素人のスタッフが、丸ノコと電ドラとコンパネを使い、改装するんです(笑)

コンパネで壁を作り、パテでビスの穴をうめ、クッションフロアを貼ったりもします。

素人だから、作業効率はめちゃくちゃ悪いし、時間も掛かる・・・。

もちろん、業者に支払うお金が節約でき、材料費だけで済むのはメリットです。

しかし、デメリットもあります。

それは、利益を得なければならないはずの、本業に影響が出ることです。

自分たちでやる vs 専門家に頼む

ビリヤード場で働いた後に、改装工事なんてやると、毎日の睡眠時間は5~6時間。

そんな疲れ果てた状態で、良い接客などできるわけがないのです。

これ、作業用に雇っているスタッフにやらせるのはまだ良いですが、直接、お金を生んでいる社長がこんな仕事をやると、店は傾きます。

なぜか?

それは店舗の内装がいくらキレイでも、それをお客さんに伝えなければお客さんは来ないからです。

「綺麗で雰囲気の良い店なら勝手に口コミが起こって、お客さんが来るはず!」

こんなことを思いがちなんです。経営者って。

僕らが頑張って手作りしたお店の、現実はどうだったか…?

オープン初日。お客さん十数人。

  • 飲食メニューも以前と何も変わってません。
  • キャンペーンも何も打ってません。

なぜなら、店の改装工事を自分たちでやっててキャンペーンや経営戦略を考える余裕がなかったからです。

お客さんが来るわけがないんです。

今考えれば。

ハード(内装外装)を自分たちで作っちゃうと、ソフト(サービス)を充実させる労力がなくなります。

でも、お客さんはソフトに満足して、リピートするんです。

「あそこの店の壁紙はシワがないからまた行こ!」

「クッションフロアの継ぎ目がキレイだからまた行こ!」

そんなお客さんはいないわけで。

治療院も、それと一緒ですよ。

いくらキレイな内装だろうが、中身の施術者の対応がクソすぎると、リピートしてもらえないんです。

そして、その「ソフト」の品質を保つのは基本的には

  • 経営者

しかできないんです。

ところが、それ以外は外注が可能。

つまり、ここはお金をかけるべきところなんです。

お店の建物を自分たちで作って、集客失敗した経験があります。

  • 専門の仕事は外注はしたほうが良い

これは身にしみて感じましたね。

経営者の仕事って何?

経営者の仕事は、お金を運んでくることです。

そして、そのための経営戦略(ソフト)を練ることです。

店の雑務をしたり、内装や外装(ハード)を自分で作ることではありません。

店の内装が汚いからといって、社長自らが動いて時間をムダにしてはいけません。

細々とした問題のために、本来やらねばならない「全て」のことを中断する治療院経営者をたくさん見てきました。

でも、そんなことに時間を使うべきではないのです。

そういうことをすると、社長であるあなた自身が

  • 世界で一番報酬の高い内装業者

になってしまいます。

店や、会社の業績をあげるために必要な大切な時間を全て無駄に使うことになります。

お金を払って解決できる仕事ってお金を払うべきなんです。

経営者は利益に直結するための仕事にフォーカスすべき

1日で使える時間は限りがあります。

利益をもたらすための、直接的な仕事にのみ、経営者は時間を使わねばならないのです。

こういう考え方をできないと、いつまでも自転車操業から抜け出せなくなります。

あなたの今やっている仕事を、紙にバーっと書きだしてみましょう。

そのなかで、利益を上げるために必要な仕事は・・・

  • 販売に関する活動のみ

なんです。

例えば、

  • 施術をお客さんにセールスするための設計図ずくり
  • お客さんにイベントのお知らせの手紙を書いたりする仕事
  • スタッフへのセールスの研修

などがこれにあたります。

店の改装をしたり、商品を仕入れたり…

こういう仕事も必要ですが、実は、一切お金を生みません。

これを社長がやればやるほど、店は傾きます。

社長であるあなたは、必要ない仕事ばかりをしていませんか?

あなたは何に時間を割いていますか?

山本