なぜ、レストランでスクーターを売っている​のか?

2017年5月31日

おはようございます。

YMC株式会社のヨリミツです。

本日も先生の経営に直結するネタをお届けしたいと思います。

よろしくお願いします。

突然ですが、あなたの治療院では自費診療の販売は好調でしょうか?

「以前の保険診療と比べて高いので買えない」

なんて言われて断られてしまったケースはないでしょうか?

低い金額を見せた後に、高い金額を見せると

「たかっ・・・」

と普通は思いますよね?

これは、「知覚のコントラスト」と呼ばれる心理的な作用が働いているからです。

つまり「金額差」を感じると、お手頃なはずの自費診療の金額も高く感じてしまうわけです。

なぜ、レストランでスクーターを売っているのか?

ヨーロッパや中東で『カルーチョ』というイタリアンレストランを展開しているお店があります。

この店のメニューには、パスタ、サラダ、ジェラート、そして・・・・・

  • スクーター

があるんです(笑)

『カルーチョ』のメニューには、ベスパが目立つところに載っているんです。

ちなみに、ベスパの価格は約350,000円

「カフェでベスパ???」

って普通は思いますが、これにより他のワインなどの商品が、相対的に安く見える様に、知覚のコントラストを出しているわけです。

レストランでスクーターを買いたいと思う人の正確な人数はわかりません。

<カルーチョ>で、これまでに何台のベスパが売れたのかについてもわかりません。

ですが私たちが、説得の科学を研究する専門家として、はっきりわかっていることが一つあります。

それは、高額な商品(ベスパはだいたい三五〇〇ドル<約四二万円>くらいします)が、同じメニューに載っている比較にならないほど安い価格の料理にもたらすであろう潜在的な影響についてです。

カルーチョの店ではスクーターはそれほど人気商品ではないでしょうが、メニューにスクーターを載せるという小さな工夫のおかげで、一番高いパニーニの販売数が跳ね上がっている可能性はあります。

簡単に言うと、メニューにスクーターを載せると、サンドイッチのお得感が増すのです。

『影響力の武器 戦略編』より引用

別に、飲食メニューで知覚のコントラストを出さなくても良いってことなんですね。

こんな一見おかしく見えるような工夫でも人は心理的に影響を受けてしまいます。

ココには、詳しく掲載はしませんが、高い商品と安い商品がある場合、提示する順番を変えるだけで売上が大きく変化するという実験結果もあります。

自費診療を安く感じさせるための簡単なノウハウ

なので顧客から「高い」と言われていて、それが自費診療販売のハードルになっているなら、

  • 価格表にブッチギリ高い商品をとりあえず載せる

という工夫をしてみてはどうでしょうか?

当然ですがこの商品は実際に販売しようとするわけではなく、知覚のコントラストを出すための商品ですので売れる必要は全くありません。

今回の事例に出したレストランでも、恐らくベスパは売れていないと考えるのが妥当です。

なので、なんでも良いので、

  • とにかく高額な価格のメニューを価格表に掲載してみる

という作戦はお金がかからず、簡単にできる自費診療成約率アップの施策ではないでしょうか?

簡単にできて、かつお金がかからないので、まずは実践することかと思います。

それでは今日はこのへんで

ヨリミツ