今すぐに10万円もらう?それとも、1週間​後に11万円もらう?

2016年6月24日

こんにちは。

YMC株式会社の山本です。

突然ですが、以下の問いに答えてみてください。

問1【次のどちらがいいかを選んでください】

A:いますぐに10万円もらう

B:1週間後に11万円もらう

問2【次のどちらがいいかを選んでください】

C:1年後に10万円もらう

D:1年と1週間後に11万円もらう

各質問に対する答えを選びましたか?

最初の問いに対しては、大多数の人がためらいもなく

  • A:いますぐに10万円もらう

を選ぶはずです。

しかし、

同じ金額差でも、12ヶ月の違いがあると、選ぶ選択肢はたぶん変わってきます。

どちらにせよ、1週間よけいに待てば1万円のボーナスがつきます。

最初の「問い」だと、お金を手にするまでに7日間も待たされることが、長すぎると感じられるわけですね。

ところが、12ヶ月後になると心境は大きく変わります。

「結局、12ヶ月近くも待つなら、どっちでもいいよ」

となるのです。

つまり…

『今現在の報酬は、将来の報酬よりはるかに強力』

というメカニズムが僕ら人間に、備わっているからなんですね。

これは、ある種の心理トラップなんです。

たとえば、

通販で買えばもっと安く買えるのに、今現在の欲求を満たしたいからすぐに目の前のコンビニで買ってしまったり。

どっちにしても少し待てば、得するのに、それができない人が大多数なわけですよ。

ところが…

ちゃんと損得を合理的に考えることができて、待てる人も存在します。

コノンの千里眼(目の前の報酬に飛びつかないことで、将来にもっと大きな報酬を手にした)

こんな話があります。

ギリシャの将軍コノンは同盟軍とスパルタと戦ったときのエピソードです。

紀元前394年のクニドスの海戦で、コノンとその同盟軍たちは、勝利を収めました。

そこで、コノン達は同盟国と戦利品を分けることになったのです。

コノンらは捕虜を裸にして、捕虜の所持品と捕虜とを分けて、同盟国にどちらか選択させることにしたわけです。

  1. スパルタ人の捕虜
  2. スパルタ人の捕虜の身につけていたもの(宝石など)

この2つから、どちらかを選ばせた。

コノンは言いました。

「どちらか選んで下さい。あなたが選ばなかった方を私たちはいただきます」

同盟国は驚きました。

(んなもん、いますぐに換金できる2の所持品に決まってるやん)

当然のように、所持品を選んだわけですね。

スパルタ人は労働には向いていなかったので、同盟国はそう考えたわけです。

しかし、

同盟国は「コノンの千里眼」を身を持って知ることになりました。

後に、スパルタの捕虜の身内が捕虜開放のために、莫大な金を払ったんです。

目の前の報酬をガマンして「今現在」を頑張れた人は、将来にもっと大きな報酬を手にする

いかがでしたでしょうか?

こういった事例は本当にたくさんあります。

たとえば、世界最高の投資家と呼ばれるウォーレン・バフェット。

彼は目の前の快楽に目もくれません。

  • 自宅はいまだに1958年頃に3万ドルで購入した普通の家
  • クレジットカードは年会費の安いアメックスのグリーンカード
  • 車は安いスバルに 乗る

今の1000円を使わないことで、将来に1万円を得るような行為を繰り返しているわけです。

これは仕事でもスポーツでも同じことが言えます。

イチローなど偉大なスポーツ選手は、地道な練習をコツコツすることで、前人未到の記録を出すことができたわけです。

ただし、こんなにストイックにできる人は、限られている。

だから、僕ら売り手が、買い手にモノを売るときは、この心理を利用しなければならない。

お客さんには「今すぐのメリット」を与えて、自分は「将来のメリット」をいただく

なので、治療院としてサービスを販売するときは、

  • いきなりその場で効果が出るサービス

ってのはウケがいいんですよ。

今、ヨリミツ治療塾でスタートした、ダイエットのマシーン施術なんて、それが簡単にできます。

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たった1回20分の施術をするだけで、ほぼ確実にサイズダウンしますから。

他にも、USJのエクスプレスパスなんかもその典型です。

  • アトラクションに乗るときに待たなくていい

という「今すぐのメリット」が手に入るので、売れるんです。

本当はちょっと待てば安く乗れるんですよ(笑)

でも、感情的には、 金額が高くても早く乗りたいわけです。

逆に、

「じょじょに成果が出ます」

っていうサービスは、ウケが悪いんです。

今すぐのメリットを受けられないから。

だから、

「いきなりその場でメリットが与えられないか?」

ってことを考えなければなりませんよね。

ただ、僕らは、長期的な視点で物事を判断できるようにならなければならない。

  • お客さんには「今すぐのメリット」を与えて感情的に動かす。
  • 自分は「将来のメリット」を見据えて論理的に動く

これを巧みに使い分ける必要があります。

あなたはどう思いますか?

山本